ニュースの深き欲望 (朝日新書)
ニュースの深き欲望 (朝日新書) / 感想・レビュー
阿部義彦
事実はない、あるのは解釈だけだ。同調圧力が高くベストセラーが生まれやすい国、日本。外国人は日本のテレビを見て、個人のどうでも良いプライバシーを見世物にする事を森達也に問う?そして彼は答える。全ては視聴率を取るためですと。この本は森達也さんが主に外国にいる間に思い浮かんできたメディア論を中心とした断章で出来ています。最新作「FAKE」についても無論、とにかく日本には発送にオルタナティブが殆どない。黒か白。1か0。しかし、そのグレーゾーンにこそ用がある。情報は全て真実とフェイクの狭間にある。
2018/05/24
hk
「集団化と分断は同時並行でおこる」という現象への警鐘が本書の眼目。原始時代から人は群れ、異端児たちを排除して共同体を維持してきた。その規模とスピードがまず新聞などマスメディアの登場により格段に飛躍。そしてネットの隆盛によりさらに激化している。 どういうことか? ネットは情報の宝庫だ。しかし人は探しているモノしか見つけられないという習性とネットアルゴリズムの合わせ技により、瞬く間に群れが生まれるのだ。群れは外敵を必要とするため分断を招来する。こうしてみると現代排外主義の根っこにはネットがあるのかもしれない。
2018/06/21
黒猫
メディアを信用してはいない。しかし、メディア無しで情報を得ることは難しい。著者は中立性を主張するが、やはりネトウヨと呼ばれている人間や極右的な人間アレルギーなんだろうと思う。それが目立つくらいに日本は今極右的なんだろうと思う。まあ、北朝鮮のミサイル云々の話はわかるが、日本に向けて発射する北朝鮮を容認する人間はいないだろうし、仮想敵国を作って国内をまとめようとするのも当たり前になっている。問題はネット情報を鵜呑みにせずに自分自身が良く情報を咀嚼して解釈する必要がある。
2018/09/02
まゆまゆ
2016~17年にかかれた時事エッセイのような内容。メディアで伝えられる情報は、あくまでも情報を受け取った側の主観が入らないと伝えられない。そこに客観性や中立性などはない。受け取る側の一般人も真実と虚偽という二元的なレトリックでないと興味を示さなくなってしまった。
2018/06/12
takao
ふむ
2024/03/02
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