クロノスの少女たち (朝日ノベルズ)
クロノスの少女たち (朝日ノベルズ) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
時間SFにまだこんなパターンがあったのか、と感心した「彩芽を救え」。誰かを助けるためにタイムリープを使うという筋書は、おそらくかなり多く使われているだろうが、この中編の新しさは要注目だ。そして梶尾さんの小説に共通する切なさが、よく伝わってくるという意味でも佳編だろう。中学生の淡い初恋は、美しい話になる。もうひとつの「水紀がジャンプ!」は、もしタイムマシンが事故ったら、という、ありがちな危機からどう脱出するかという、冒険パズルのように感じた。
2020/05/26
at-sushi@ナートゥをご存知か?
交通事故に遭ったJKが、時間を遡って他者の意識に入り込み、事故を回避するため奔走する中で家族や友人たちの思いに気付く「彩芽を救え」と、ランプ型タイムマシンで中東に不時着したJKが引き起こす「アラジン」のパロディ「水紀がジャンプ!」の2篇。 「クロノスジョウンター」の新章かと期待したのだが、時間移動こそするものの、あの欠陥タイムマシンは全然関係無く、他者とのつながりや勉強することの大切さ等がサラッと織り込まれた、学生向きのライトなSFでした(←表紙で気付けよw)
2019/06/15
秋製
形は違えど、時間を跳躍することになってしまった2人の少女の短編集。 「彩芽(わたし)を救え!」事故にあった主人公が自分の命を救うために、少し前(離れても当日)の過去に戻り、協力者を得ながら誰も死なない未来に変えようとする話。 「水紀がジャンプ!」研究者の伯父、寿の様子を見に行った水紀。寿が作ったタイムマシン初号機に誤って乗り込んでしまう。そこで、寿が大昔の時代で立ち往生をしている事を知り、救出に向かう話。 あとがきより。この本は、「朝日中学生ウイークリー」掲載された作品だそうです。
2013/07/26
柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
梶尾真治がタイムトラベルものを書くとハズレ無しですね。今回は特に少年少女向けに書かれたものなので若い世代に読んでもらってファン層拡大を図ってもらいたいけど、ノベルズではその年代に買って読んでもらうのは難しすぎるだろうと思う
2011/09/29
koyo
おぉ!!クロノスシリーズの新作!!と思って手に取ってみたら、クロノスジョウンターシリーズではなく、クロノス→時間の神での意味での題名でした。今回は、どうやら中学生用に書いたお話のようで、短編二つとも主人公は女子中学生です。今までのクロノスとは一味違った雰囲気をあじわえるのではないでしょうか?とてもリズミカルで読みやすいし、私個人的には結構好きですよ!
2011/11/10
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