ジェインのもうふ
ジェインのもうふ / 感想・レビュー
miyumiyu
「子どもブックガイド」に載っていて、小2の次女が読みたいと借りてきた本。ジェインが赤ちゃんの時から大好きだったピンクの毛布。温かさと思いが詰まった毛布は、また必要とされるところでずっとつながっていく。とても素敵な童話だった。そして絵がとても可愛い!この文章と絵がピッタリマッチしている。温かく、優しい気持ちになれる。全国学校図書館協議会選定の必読図書になってる。なるほどなあ。
2016/06/04
ぶんこ
アーサー・ミラーが児童書を書いていたのが驚きでした。赤ちゃんの時から大好きだった毛布(もーも)とジェーンの成長。どうしても手放せない愛しい物があるって素敵なこと。でも、物は退化しちゃうのが悲しい。最後は鳥の子のためのベッドになるとは、なんて素敵な最後でしょう。ジェーンがおとうさんに心許して甘えている様子が微笑ましい。私もお父さん子だったので懐かしい。
2022/08/26
ネギっ子gen
「セールスマンの死」著者が書いた童話。ジェインはピンクの赤ちゃん毛布が大好きで、いつも毛布を握って離さない。ジェインが大きくなるにつれ、「もーも」はちっぽけな切れっぱしになった。それでも、ジェインにとっては、どんな立派な毛布よりも大事。でも、その大切な「もーも」を鳥が持っていこうとしています。急ぎ両親を呼びます。「鳥が、あたしのもーもを食べてるの」って。それに対して、お父さんは優しく、鳥の行動の意図を説明したうえで言う。「ジェインが心の中で毛布のことを思い出すと、毛布はまたジェインのものになるんだよ」と。
2021/11/03
kiisuke
「安心毛布」のような存在のものって誰にでも何かしらあったのではないでしょうか。私にもありました。私の妹にもありました。そして娘にも。どんなに古くてボロボロになっても何とも交換のきかない大切な存在。それさえあればいつでも自分の世界の中で守られている感触に浸ることができる。そしてそれにはなぜか特別な名前がついていて…^_^そんな大切な存在と、少しずつお別れしていく、ちょっとせつない、けれどちょっと誇らしくもあるジェインの気持ちが伝わってくる懐かしい気持ちになれる一冊でした。娘もおおいに共感していたようでした。
2015/10/14
井月 奎(いづき けい)
物に命を宿らせるのは優しさ、信頼、物語ではないでしょうか?主人公の少女、ジェインを赤ん坊のころにやさしくくるんだ毛布、ジェインが育ち、洗われて、擦り切れて小さくなった毛布。つかず離れずにいた毛布とジェインですが、ある夏の日にお別れをします。鳥が巣作りのためについばんでいたのです。ジェインは驚き怒り、悲しみますが毛布が小鳥を優しく包むと知って、鳥に毛布を委ねます。その時に毛布はジェインの心に住むことになったのです。永遠に。ジェインが天に召されるときに毛布はジェインのもとに帰り、優しく包んでくれるのです。
2020/06/18
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