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夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)

夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)

夢の守り人 (偕成社ワンダーランド)

作家
上橋菜穂子
二木真希子
出版社
偕成社
発売日
2000-05-25
ISBN
9784035402305
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夢の守り人 (偕成社ワンダーランド) / 感想・レビュー

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ちはや@灯れ松明の火

歌に魅せられ、花に誘われ、夢に惑わされて。まどろみの奥、夢を糧として咲き誇る花が艶然と微笑う。現の世界が昼と夜の顔二つを併せ持つように、夢の世界も魂を甘い鎖で捕え逃がさぬ檻としての側面を覗かせる。心が生みだした迷宮の中、憂き世に再び目覚めることを拒む囚われ人たち。けれど人が抱く夢は、前へ進むより他ない明日を生きようとする己自身の糧ともなる。躊躇う少年の耳に囁きかける父の慈愛溢れる励まし、瞼に浮かぶ母の凛々しく立ち向かう姿。守られている幸せは空へはばたく翼に変わる。夜の向こう、新しい朝が巡り来る、その先へ。

2010/10/07

Rin

【図書館】今回はトロガイとタンダ、という作品。呪術師というこのシリーズの中で、特異な立場で生きる彼らについて触れられている。過去はもちろん、生活や村や町で生きる人たちとの繋がり。自分が持っている力や、いま生きている世界とは別の異世界との関わりかたなど、彼らの生き方はすごく難ずかしく、でもとても魅力的に映る。タンダやトロガイ以外にも、シュガやチャグムの成長や悩み、葛藤も見ることができた。それぞれが、それぞれの立場でしっかりと迷って、考えて前に進もうとする姿が印象的。次はチャグムが主役ということで楽しみです。

2016/04/11

R

シリーズ三作目。人を夢に誘う精霊のお話で、現世に嫌気がさしている人が、現実に帰りたくないと夢に繋ぎ止められるという話で、何かに置き換えて語れそうな物語。バルサ、タンダ、チャグムと親しんだキャラクタが活躍する姿が素晴らしく、トロガイの過去が明らかになるなど、シリーズを追っているとより楽しめました。夢へといざなう旅の歌い手が、あまりに無自覚で腹が立つキャラクタだけども、こういったヒモ男のようなのが、女性を誘っていくというのは、ある種のリアルでないかと考えさせられました。

2017/06/01

背古巣

これまでに読んだ守り人シリーズの中では一番わかりづらかったです。<花>の世界がよくわかりませんでした。かといって、面白くなかったわけではないです。今回はタンダが主人公?精神と体を分離されて、元に戻ることができるの?とドキドキしながら読みました。チャグムが頼もしくなりましたね。まだ子供のはずなのに、帝を相手に自分のしたいことを認めさせてしまうなど大したものです。次は守り人から離れて旅人シリーズのほうに行ってみましょうかね。

2016/06/07

てんちゃん

仕事を頑張りすぎて燃え尽き症候群のような状態だった今日この頃。もう頑張ることはやめて全て投げ出して温い幸せに浸っていたい。そう思ってました。そんな今、この本を読めて本当に良かった。自分が本当に求めている夢はいつもぬくぬくと包んでくれるものではないけれど、時に最上級の歓びと充実感を与えてくれるもの。この夢への道は自分が選んだ道。虚ろな夢にとらわれず、現実を生き、夢を追いたい…。時々、絶妙なタイミングで自分を導いてくれる本に出会うことがあります。この本のおかげで、また明日から頑張ろうと思えるようになりました。

2017/02/16

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