恋地獄 (幽BOOKS)
恋地獄 (幽BOOKS) / 感想・レビュー
ミカママ
【読メエロ部】「見える女」「見えない女」という章題からもわかるように、そっち系の要素もあり。主人公は、「恋に溺れた女は、地獄に堕ちる」というが、そこまで覚悟をしている女の、なんとイサギのいいことよ。わたしはそこまで吹っ切れていないので、「地獄に堕ちる一歩手前くらいの恋愛」を楽しむ程度にしておきたい(笑)イイ感じにエロも注入できたぞ。花房さん、ブラボー!
2019/01/20
おしゃべりメガネ
う〜ん、深いですね〜。ただ単純に男女の性愛小説という枠にハマらない独特な雰囲気を持つ作品でした。とある女性小説家を主人公の目線を中心に綴られる'一途'な想いはなんとも切なく、儚い描写です。主人公の想いを寄せる男性への心理描写が卓越で、男性読者にはとても新鮮かつ刺激的なんだと思います。作者さんお得意?の性描写もただエロチックだけではなく、男女が交わるシーンにおいても程よい品格を感じます。ただの官能小説では終わらない独特な世界観は、やっぱり麻薬的な魅力を感じます。男性的には'危険な香り'を感じてしまいますね。
2019/01/24
p.ntsk
【読メエロ部】京都を舞台にしたエロス&ホラー。官能描写や恐怖表現はそれほどではなかったです。花房さんお得意の女の性、情念を描いた恋愛小説という感じです。
2019/09/14
幹事検定1級
読メさんのレビューで書かれていたように官能ホラー小説というジャンルになると思いますが、ホラー色の方が強いですね。墓守娘の老婆の話を聞いているのが全体の大部分です。その老婆の旦那は次々と首を吊って自殺しますが、呪われ操られての行為でした。花房さん得意の京都を舞台としたストーリーですが歴史深い街ですから幸も不幸もたくさんこの街にはあったのでしょう。別作品の好色入道とは全く作品のタッチが違い、やはり別の作品も読んでみたいと思いました。(図書館本)
2016/11/29
keith
幽霊が見たくて京都に居を移した女流作家鷹村妃は、幽霊が見えるという「墓守娘」の老婆を取材する。京都を舞台にした嫉妬、怨念、情愛の物語。老婆の語りにでてくる勝介が怖い。男に惚れるのは地獄。愛しい人がいないこの世も地獄。それでも愛しい人に逢いたい。愛しい人に逢うには地獄へ行くしかないのか。そんな官能的ホラー小説でした。
2015/11/24
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