六道先生の原稿は順調に遅れています (富士見L文庫)
六道先生の原稿は順調に遅れています (富士見L文庫) / 感想・レビュー
hirune
別に何も悪いことしたわけでもない自分より弱いものを 自分の生命を繋ぐために捕食する。自然界では普通だし 全然責められたりしないのに、妖怪の場合 頭の固い古参妖怪から同類殺しと責められるのは その成り立ちが人間の想像力からきてるから、人間の価値観に強く左右されるってことですかね?薄らホラー気味だけど、明るく軽めの妖怪小説、楽しかったです😄
2019/10/28
スズ
中小出版社に勤める編集者の滝川詠見は、超遅筆で評判の六道琮馬という四十年以上文壇に立ち続ける作家の担当を任せられる。だが、六道邸を訪れた詠見が出会った六道先生は大学生程の年齢の青年の容姿をした、街の中に潜む物ノ気を喰らう妖怪で…。土地に根ざした逸話や昔話を依代とし、人の負の感情を糧に成長して人間に憑りつく物ノ気を捕食し、そこに宿った人間の記憶を元に物語を創作する六道先生と、物ノ気が巻き起こす騒動に巻き込まれながらも、遅筆家の六道先生から原稿を貰おうと苦心する詠見の、妖怪×編集者のコンビに惹き込まれました。
2017/08/09
佐島楓
作家が妖怪・・・って、すごい皮肉だなぁ、と思って読み進めたら、ものすごく正統派の妖怪ものライトノベルだった。これは人気シリーズになりそう。表紙の六道先生もまた、飄々としていて格好いい。
2017/07/23
はつばあば
あらまぁ今になって気づきました。あと2巻あったんですね。そうよねぇこの巻で終わってしまったら詠見さんの踏ん張りが中途半端になってしまいますもんねぇ。編集者と作家さんの攻防戦を妖プラスで読ませてもらってなんか得した気分です。
2023/01/20
よっち
担当作家と騒動を起こした老舗中小出版社の文芸編集・滝川詠見が、年単位で原稿が上がらない謎のベテラン作家・六道先生の担当を引き継ぐ不思議×出版お仕事物語。連絡手段がなく会いに行くしかない六道先生の元に日参する詠見が知る六道先生の意外な姿と正体。なかなか原稿が上がらない理由と複雑な想いを抱えつつも原稿を書いてきた先生の姿を知って、戸惑いつつもきちんと向き合う詠見のブレない編集者の矜持と相手を思いやる優しさが、あえて安直に流れない間柄として描かれたことで心に響くものがありました。続編あるならまた読みたいですね。
2017/07/15
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