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彼女が好きなものはホモであって僕ではない

彼女が好きなものはホモであって僕ではない

彼女が好きなものはホモであって僕ではない

作家
浅原ナオト
新井 陽次郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2018-02-21
ISBN
9784040725130
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彼女が好きなものはホモであって僕ではない / 感想・レビュー

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黎明卿(禍腐渦狂紳士タッキー)

〝僕は、全てが欲しい。男に抱かれて悦びたい。女を抱いて子を生したい。誰かの息子として甘えたい。自分の子供を甘やかしたい(純)〟純×三浦♡ 同性愛者であることを隠す少年と腐女子の少女が織り成す物語。なんとゆーか、もういっぱいいっぱい。スラスラ読めるところもあれば、いきなりガツンと頭を殴られたようにページを捲るのが遅くなり、さらには純や三浦、登場人物たちの気持ちが痛いくらいに伝わってきて大洪水。帯にある通り、ストーリーに〝圧倒〟された。こんなに苦しく、切ないのに愛しいと思えてしまう。いろんな方に読んで欲しい。

2018/03/11

sayuri

NHKで放送された『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』の原作本。ドラマの方を先に見たが改めて本作を読むと、ドラマが原作に沿って忠実に丁寧に描かれていた事に感動する。中年男性のパートナーがいる同性愛者の男子高校生・安藤純が主人公。男性を愛する純だが異性を愛し、子を成し、家庭を築きたい気持ちもある。読みながら「普通」の意味をずっと考えさせられる。100%同じ人間なんて存在しないし、他人から見れば些細な事でも当人にとっては凄く大きな問題だったりする。自分と異なる「普通」だってそれを受け入れる自分で有りたい。

2019/10/05

菅原孝標女@ナイスありがとうございます

タイトルに惹かれて。笑 映像化もしているらしい。解説でこれは「青春小説」だと言われていたけど、たしかに、読み終わってみるとただの青春小説だったなと。自分の人生だから当たり前なんだけど、それでも自分の生き様に命をかける彼らはどうしようもなく儚くて美しいと思った。世界は変わっては来ているけれど、もっと彼らにとって生きやすい世界になればいいなと思った。

2022/01/18

あも

ポップな表紙もキャッチーなタイトルでも覆い隠せないヘビーで真摯な小説。ぼくは高校生。そしてホモだ。既婚の恋人に会いに行く途中、同級生の三浦さんがBL本を買うのを目撃する。"普通に"結婚して子を成し、母を安心させたい。"普通の"家族が欲しい。自分を気持ち悪く思いたくない。だけど、どうしても、どうしても…。擦れ違い、友情、切なさ。自身の中で枯れかけた青春を彩るあれこれが、この物語を通じて色濃さを甦らせる。終盤何度も何度も泣かされた。どんな立場の人にも読んで欲しいと思う。作中に鳴るQUEENの楽曲を聴きながら。

2019/03/01

aquamarine

腐女子であることを偶然知った同級生と急接近する同性愛者の男子高校生・純。彼は自分がマイノリティであることを悩み、何よりも「ふつう」であることを望みます。LGBTについて知っている「つもり」理解している「つもり」が読んでいてとても痛いです。誰だって、自分と違うものや得体のしれないものは怖いのです。どこもかしこもノーマルで他人と違う場所がない人なんていないのに。現実はそんなに綺麗じゃないかもしれない。でもただの青春小説ではない、たくさんのものが詰まった素晴らしい一冊でした。ぜひ彼の選んだ道を見届けてください。

2019/03/27

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