親鸞と聖徳太子 (角川新書)
親鸞と聖徳太子 (角川新書) / 感想・レビュー
ホシ
親鸞が聖徳太子を尊敬していたのは有名な話です。しかし、太子が信奉した「法華経」について親鸞が沈黙したのは何故か?親鸞の著書には皆無と言ってよいほど法華経の記述がなく、疑問を持つ人も多いと思います。私も以前、その辺は気になった事がありました。本書の答えは「聖なるものを目指しながら俗の世界を生き抜く」という在り方を親鸞が聖徳太子に求めたからというもの。親鸞は教えは法然に心酔しつつ、教えの実践モデルを在家であった聖徳太子に求めたのでは?と島田氏は指摘します。島田氏はあまり好きじゃないけど、この本は良かった。
2018/11/25
すうさん
これは難解だ。仏教を日本に広めるきっかけとなった人物が聖徳太子であるが、皇太子という立場にあり日本の律令国家の基礎を作ったといわれているのに、その存在さえ不明瞭である。また親鸞も聖徳太子を師として仰いだにもかかわらず「教行信証」にも一言も言及していない。さらに最高の仏典として「法華経」を讃えているのだが、親鸞は沈黙したまま。親鸞もかなり謎が多い人物であり、さらに聖徳太子は伝説の人物。著者の島田裕巳氏は宗教学者として懸命にその関係性を解明しようとしてるが素人の私は太刀打ちできない。誰か優しく解説して~。
2018/10/13
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