平成批評 日本人はなぜ目覚めなかったのか (角川新書)
平成批評 日本人はなぜ目覚めなかったのか (角川新書) / 感想・レビュー
阿部義彦
角川新書新刊。評論家の福田和也さんの平成を包括的にまとめた時評です。平成は日本の没落の始まった時代だと思いますが、「幼稚化した日本人」「村上春樹と日本の文学」などは面白く読んだが、第七章「総理の値打ち、最終版」では安倍晋三に長期政権への期待も込めて50点は明らかに高すぎだし、福田和也ともあろうアナーキストが安倍晋三を持ち上げているのには、正直幻滅です。平成28年での判断だったので31年の今はどうなの?と問いたいです。全体的に言いたい事は分かるけど薄味でした。
2019/04/14
スプリント
先進国でここまで野党が成熟しない国はないでしょうね。 与党があぐらをかき、緊張感のない政治が行われている間は令和も同じことが繰り返されそうです。
2019/08/13
まおまお
根本的に自分と考え方が違うが、わりと丁寧に説明してあったので逆にこんな風に思想は流布されていくんだと学べたところもある。日本人であるためには「誇り」が必要というけれど、薄れゆく日本感を意識したいなら、排他的な「誇り」より「他者性」であることのほうが重要だと捉えるタイプの自分でも、本書のその思想以外の内容は勉強になった。政治と資本主義のもうひとつの側面は「悪」だということも再認識した。ソフトは再インストールしてもハードは太古より変わらんな、と思ったn回目。(国民が悪いと言ってるわけじゃない)
2020/10/02
mock-shiki
久しぶりに氏の著作を。新書で総花的なことは差し引いても、雑誌の軽めのエッセイ的なモノでも、氏には昔は重厚感を感じた気がしたが。長らく離れていた自分が悪いか。村上春樹や江藤淳の件は、新書としては読み甲斐あり。江藤淳については、決定版的な氏の評論が読みたい。他に描ききる人もいないだろう。
2019/09/15
あすか
日本人は"平和"や"国家"の本質は何か?という問いに正面から向き合うことを避け続けてきた結果、幼稚化した。という主張はもっともだし共感するけど、その根拠が著者の所感だったり想像だったりするように書かれていまいち腑に落ちない。急にオチもない村上春樹とか女子プロレスの話を展開したりするし何が言いたいのか。 日本人に生まれたのだから先人たちが命がけで作り上げて守ってきた国を何とかして維持しなければならない、というのがもう陳腐な気がする。今の若年層が作った世界が未来のスタンダードに変わるだけではないのだろうか。
2020/11/23
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