魔欲 (角川文庫)
魔欲 (角川文庫) / 感想・レビュー
アッシュ姉
死にたい自覚が全くないまま発作的な自殺衝動に悩まされる広告会社のクリエイター。担当する精神科医は診療を続けるうちに、人間の脳にはもともと自殺衝動を起こす仕組みが備わっているのではないかと考えるようになる。普段は休止しているが、何らかの原因で起動すると意思や理性で抑えられず自ら命を絶ってしまうという仮説が妙に説得力があって怖い。興味深くはあったが、ちょっと暗くてどんより。コマーシャル制作のエピソードの方が面白かった。プレゼンやコピーのアイディアに感嘆!山田宗樹さんの企業小説読んでみたい。
2018/08/15
ジュン
図書館本。駅のホームに立つとふと飛び込もうとする、しかも無意識に。不倫相手の夫の自殺をきっかけに佐東は死の世界へ呼び込まれていく。主人公目線と精神科主治医目線で描かれていく心の葛藤。「死にたい」「生きたい」「殺したい」「助けたい」、色んな要素が絡み合ってラストは一気読みでした。
2017/08/28
Junichi Yamaguchi
『Σ』… 「死にたくない」と思う気持ちが、一般的なものなのか自信が持てなくなる… 読後にタイトルが浮かび上がってくる。 フトした時、弱った時の人の心、僕はキチンと前を向けるのか⁈ 上手く前を向けたとしても、向いた先が今、僕が思う合っている方向だとは限らない。。
2017/11/28
007
題名から勝手にもっとおどろおどろしい内容かと思ったが現実的な感じのする内容だった。面白かったし読みやすかった。しかし不倫で他人の子供身籠ってはいけませんね。皆が不幸になる。
2013/12/08
ぴ〜る
何かを引き金に誰もが死への願望に取り憑かれる可能性を秘めているのだろうか。自分の意思とは違う方向へ身体が動いてしまう事の恐ろしさ。。。でもそれが心の潜在意識でで本当の自分なのか。。。なんとなくドキドキハラハラしながら一気読み!ラストは想像していたよりもモヤモヤのないラストで良かった!
2017/12/18
感想・レビューをもっと見る