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人生を歩け! (角川文庫)

人生を歩け! (角川文庫)

人生を歩け! (角川文庫)

作家
町田康
いしいしんじ
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2012-10-25
ISBN
9784041002407
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人生を歩け! (角川文庫) / 感想・レビュー

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美登利

町田さん、いしいさんの小説すら読んだことないのに初読みが対談本になってしまいましたが、お二人の個性がよく感じられて結果的には良かったかもと思いました。しかも、路上対談って形式がすごいですね。歩きながら話してるのでドンドン話題が変化していく。知らない土地の話でもあるし、最初はとっつきにくく感じましたが、大阪人特有のキャラがにじみ出て面白かったです。生まれた年代が近いのもあり、懐かしいと言う感じがしました。三崎でのバーのマスターの話が良かったですね。マグロ食べに行ったことあるので(笑)

2014/03/06

chanvesa

お二人のゆるいトークの中に、ポレミックな論点がいくつも出てくる。優越感における想像力の役割、おやじギャグにおける孤独性、行楽の無理やり感、外食のエンタメ性。だけど、最後の283頁以降の二人の対話はすごい。「人間というのは宇宙全体の一つの実験のように思えてくる(町田さん)」、「自分の言葉が誰かに伝わったのかもわからない。…人間って、信じることの細かい積み重ねでできているんじゃないですかね。(いしいさん)」。謙虚さと、鋭い人間観察の見事さ。

2015/01/24

おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ

若かりし頃(といっても3年前だからすでに充分すぎるほどおっさんであった)書いたレビューの内容が陳腐すぎて顔面からメタンハイドレードが噴出するほど恥ずかしいので書き直す。いしいしんじの頭の中を覗いてみたくて手に取ったが、一緒に写っている町田康(まだ神ではなかった)が奇妙な生き物すぎて、とんでもなかった。二人揃った写真はどの場所であっても精神科の待合室にしか見えない。さりげないスナップという趣旨だろうに、町田康はいついかなるときもカメラ目線で「くわっ!」と睨んでいる。会話はわりと普通。二人の歩んだ人生の話。

2014/04/11

更夜

昔住んでいた街はなつかしい。町田康さんは成増と武蔵関、いしいさんは、浅草と三崎。ただのおしゃべりでなく、さすが作家のおふたり。鋭い指摘や考えが時々はっと出てきます。ごく普通の人が何とも思わないことを結構、しつこく語りぬく2人。個人的にはいしいさんの住んでいた浅草界隈が、聖俗もろもろで面白く、だらだら歩きながら話しているようでも読みごたえのある「対談集」になっています。

2016/03/17

あい

おっさん2人が電車に乗ってぶらぶらと上京してから住んだ場所、通った店を訪れる。その時の会話を録音したものを文字起こししただけの本。これがめちゃくちゃ面白い。畏まった場を設けて「よろしくお願いします」と始める対談とは違った「ゆるさ」が凄くいい。そして、ところどころ名言も飛び出してメモの手が止まらなくなりました。町田康作品の面白さは「うまくいっていないことって、たいがい笑いにつながってくる。……自分のあわれな様を、自分でゲラゲラ笑う」という言葉に集約されていると思う。いしいしんじ作品も今度読んでみよう。

2022/02/23

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