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あのとき始まったことのすべて (角川文庫)

あのとき始まったことのすべて (角川文庫)

あのとき始まったことのすべて (角川文庫)

作家
中村航
出版社
KADOKAWA
発売日
2012-06-22
ISBN
9784041003220
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あのとき始まったことのすべて (角川文庫) / 感想・レビュー

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kishikan

胸がキュっとしめつけられ、痺れるような思いがした。中学の頃の男女2人の仲良し4人組。その中学の頃の話と、卒業し互いに離れ離れになり社会人となった今を描いた物語。中学の頃はいっぱい悩みを抱えた白鳥さんの視点で、社会人の今を当時はおちゃらけだった岡田君の視点で描く。特に、十年ぶりに再会した岡田君と石井さんの、中学の頃を振り返りながら、友達関係と愛情関係の間で心が揺れるシーンが、とても美しく、切ない。なんて心に残る言葉なんだろう、どうしてあの時は楽しく素敵だったんだろう。忘れかけた思い出の扉を開いてくれる作品。

2013/09/20

扉のこちら側

2016年512冊め。いいお話しだった。中学時代にいい友人関係を築き、仄かに恋心をいただいていた男女が、10年後に再会する。「あの頃」の自分たちの記憶を辿りながら始まっていく新しい関係。一番共感を覚えるのは白河さん。『見果てぬ夢、折り合い、ささやかな喜び、月曜の秘訣、ため息、シーサイドメモリー、お気に入りのポップチューン、週末の余韻、四年目の余裕、初心、ガッツ、経験、不確かな未来、遥かな地平線、文明人の孤独、果たすつもりの約束、天使のウィンク。』

2016/07/03

ちょこまーぶる

読み終わって心が温まる一冊だったなと思いましたね。子どもの頃の楽しかったり甘かったりした思い出の人との大人になってからの再会って本当にドキドキしますよね。多くの方も、同窓会とかで経験があるんじゃないですかね。この本を読んで、何となく共感できることが多くて、著者の筆力を強く感じました。好きな人のパーカーのフードの中に、こそっと物を入れるなんてキュンとしませんか?僕も子どもの時にやっていたと思いますね。読後は、誰もが本の中の二人がこの後にどのような関係を築いていくのかと妄想することになると思いますね。

2017/12/12

Shinji

10年ぶりが始まりっていうなら、制服の4ピースは見ることは出来なかったんだと思う。ホントの始まりは... どれだっけ!? こんなに優しさに溢れた4人が揃うのも奇跡。岡田くんと柳くんのその時の楽しみをクリアしていく友情も、石井さんと岡田くんの好意のつりあいも、谷風くんの旅も、門前さんの指導も、始まったことのすべてに含まれてんだよ♪ 不慣れな局地戦もアボカドの種もみんな人のカラダが「70%の水分と30%の優しさ」で出来てると思えたから! 素敵な読後感でお気に入りになったオススメ作品です!

2016/08/06

おかむー

「…『僕の好きな人がよく眠れますように』もこんなあらすじだったな」と心配したもののそっちじゃなくてひと安心(笑)。相変わらず気持ちよくくすぐってくれる言葉のチョイスと会話のキャッチボールで紡がれる物語は、柔らかくて切ない中学時代の思い出と今をつなぐバタフライエフェクト。主人公岡田くんと石井さんコンビは中学時代を思い出に今編、中学編は白原さんを主人公に今のことは柳のセリフで語られるという対比の手法が興味深い。「石井さんのことが好きでした」がラストで「僕の好きな石井さん」になったのはほっこり『よくできました』

2014/06/10

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