ニート・ニート・ニート (角川文庫)
ニート・ニート・ニート (角川文庫) / 感想・レビュー
ちょこまーぶる
読後は「面白かったぁ~」と口から洩れてしまった一冊でした。故郷の北海道が舞台になっているから、読んでいて距離感がしっかりとわかるから、どうしてこんな廻り方をするの?と疑問でしたが、最後の種明かしで納得しましたね。ニートの若者たちの自分探し?のハチャメチャ旅が内容なんですが、一人一人が少しずつ成長しているように感じて、読んでいて何となく彼らを応援している自分を感じましたね。それにしても、こういう旅は若い時しかできないなぁ~と思うし、大げさかもしれないけど生きるきっかけを見つけるには旅が良いかもなぁ~と。
2018/04/27
kei302
再読、移動遊園地のメリーゴーランドが出てきた辺りでようやく思い出した。レンチに言いくるめられたり騙されたりで散々な逃走劇。途中で拾った月子の特技というか腕前がすごすぎ。過酷な生い立ちで、技術を習得した経緯は辛いけど、笑えて、気分がスッキリする、三羽さんの“お仕事しない”小説。とても面白かった。
2024/08/25
papako
これも面白い。ヒモに無職に引きこもり。3人のダメ男に一人の謎の女の子、月子。北海道を走り回る。あっちこっちと走りまわる謎。その理由が明らかになるころ、彼らのナニカガ変わっていた。月子の旅の悲しい理由。3人のニートたちの軽妙でリアルな会話も楽しい。『普通に生活えお営むというのは、大変なことだ』本当にその通り。めちゃくちゃだけでイタイけど、前向きになれます。『太陽がイッパイいっぱい』のあの人も出てきてにやり。
2014/08/19
Kazuko Ohta
一時ハマって大人買いした著者です。どうしようもないニート3人プラス不機嫌女子1人で向かうことになった北海道。きっかけを作った奴は逃亡者の身なのに要らんことばかりするから、あちこちでぶっ殺されそうな目に遭います。「ちょっとテンポの悪い木下半太」みたいな印象がなくもないけれど、それはまたしても私が酒を飲みながら読んだせいなのか。いずれにせよ、もっと評価されても良い作家だという思いは変わりません。序盤は好きになれなかった登場人物たちのこともだんだん愛おしく思えてくる。ダ・カーポの『宗谷岬』が頭の中を巡るよ~。
2023/05/26
きたさん
3人の無職が、少女と共に旅をせざるをならなくなる物語。ロードノベルかと思いきや、旅をしていない時間の方が話が進む。もう少し月子ちゃんについて掘り下げてほしかったものの、このくらいあっさりなのが「らしく」てよいのかもと思う。洋楽の知識があれば更に楽しく読めるのだろうけれど、全く知らない音楽ばかりが出てくるので、その点だけ少し冗長に感じてしまったのが残念。基本的にハチャメチャ系なおかげか、働くことについて描写されている箇所もそれほど説教臭くなく、ほんの少しほっこりしつつ、終始笑いながら読めました。
2022/02/18
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