北帰行 (角川文庫)
北帰行 (角川文庫) / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
重量感あふれるアクションハードボイルド作品でした。妹を殺され、復讐のために東京にきたロシア人の美しき暗殺者「ターニャ」と何も知らず彼女をアテンドする旅行会社の「関口」、彼女が妹を殺した暴力団組長を暗殺したことから始まる二人の逃避行は息つく暇もなく、とにかく夢中で頁を捲りました。東京から新潟へ、そして行く末は稚内へとスケールの大きな展開にイッキ読み必至です。ハードカバーで読了済でしたが、やはり面白い作品は再読しても面白さは色あせませんね。600頁近くある大作ですが、ボリュームの厚さは全く気になりません。
2017/11/23
財布にジャック
警察小説の得意な佐々木さんが、マフィアだの暴力団といった反対側から書いているところが、すでに違和感があり、別の作家さんの小説を読んでいるような気分にさせられました。北へ北へと逃げる、そして追われ続けるという展開でスリリングではありましたが、着地点が残念な気がしてなりません。辛口コメントにはなりましたが、実はグイグイと引っ張られて一気読みでした。
2012/12/20
アイゼナハ@灯れ松明の火
ヤクザに殺された妹の仇を殺るために来日したロシアンマフィアの凄腕女ヒットマンと、事情を知らず彼女のアテンドを請け負ったために巻き込まれる羽目になった個人営業の旅行代理業の男の逃避行。逃げる二人と追うヤクザの読み合いが緊迫感があってハラハラさせられます。藤倉は割と好きなキャラだなぁ。個人的には多少土地勘のある新潟も出てきて嬉しかった。家族に危険が及ぶリスクを冒しても、ターニャを見捨てることができなかった卓也の心情は想像することしかできませんが…ハードボイルドは探偵だけの専売特許ではないってことかな?
2012/11/03
しょーくん@本棚再編中
★★★★★★★☆☆☆緊迫感のある逃避行にすっかり引き込まれてしまいました。自分の好み的には、結末はもっとはっきりとした形にしてほしかったですね。
2012/11/01
ツバメマン★こち亀読破中
個人で旅行代理業を営む関口がアテンドしたロシア人女性、ターニャの正体はマフィアより送り込まれた暗殺者だった!東京~新潟~稚内…彼女の逃避行に巻き込まれる関口。彼が逃げなかったのはなぜか?敵のヤクザ藤倉が鋭い洞察力で彼らの行き先を突き止め、追いかける展開は実にスリリング!ほとんど共犯者になってしまった関口は何を失い、何を得るのか?うーん、第一級の巻き込まれ系エンターテイメント、一気読みでした!
2015/11/11
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