怖い絵 (角川文庫)
怖い絵 (角川文庫) / 感想・レビュー
サム・ミイラ
知識はないけど絵画は好きみたいです私。前から読みたかったこの作品。ブクオフで見つけ即買い。知的好奇心を満たしてくれる良い本です。それほど怖くはないけどね。でもなぜか既視感が。いくつかのエピソードには読んだ記憶が?ルドンのキュクロプスやゴヤのあの名作など。でもまあ読書で疲れた頭を休めるにはピッタリですこれ。そう儚い羊たちの祝宴のメデュース号の筏も入ってますよ。また続編も読もうと思います。絵画に興味あればぜひ!
2016/07/07
ナイスネイチャ
図書館本。「グラハム家の子どもたち」「メデュース号の筏」「いかさま師」はテレビで紹介されてました。見た目で怖いのと解説読んで怖いのと半分半分。「マリーアントワネット最後の肖像」は悲しくもなりました。
2015/09/27
bunmei
中野京子氏の『怖い絵』シリーズ、原点の一冊。西洋絵画においては、その時代の背景によって描かれる対象や筆致も違います。今まで何気なく観ている絵画の中にも、様々な人々の強欲、嫉妬、恨み、殺意…が描かれている作品がある事を改めて知りました。本書は西洋文化史の専門家の中野氏だから描ける、それぞれの絵画に纏わる怖さを紹介しています。ゴヤの『我が子を喰らう…』やジェンティレキスの『首を切る…』は観た瞬間にその残虐さに目を背けたくなる程です。また、ドガの『踊り子』の裏話も、興味深いブラック的な怖さがありました。
2017/09/13
ケイ
ゴヤのサトュルヌスの見るからに怖い絵は、逆に目を惹き付ける。中野さんの言うように、サトュルヌスの絶望や恐怖が現れているからだろう。中野さんが怖い絵に興味を持つきっかけとなったマリー・アントワネットの、おそらく悪意とともに描かれた素描画は、絵が美しくないのであまり興味はもてない。最も惹かれるのは、何と言ってもイワン雷帝の絵。絵自体が優れた作品は他にも収められているが、絵画の扱う主題が絵に乗りうつっているような気がする。
2017/08/12
れみ
パッと見ではあまり怖さを感じない作品であっても思いもよらない怖さが潜んでいることがある…という観点で絵画22作品を紹介する本。たしかに、見たただけで怖い作品も数点あるけど、それ以外の作品にも、作品の描かれた時代背景や文化、画家の人となり、作品に描かれたものに対する意味づけなどから想像力を働かせることによって、それぞれの怖さがあるんだなと感じられた。個人的には、見ただけで怖い「我が子を喰らうサトゥルヌス」がゴヤの家の食堂の壁に描かれていたこと、その家から引っ越したゴヤが最晩年は穏やかな風景画とかを描いて →
2018/09/30
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