銀河に口笛 (角川文庫)
銀河に口笛 (角川文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
朱川さんの昭和もののジュブナイル的な話です。語り手が小学生の時に出合った仲間3人と不思議な少年との出会いがいくつかの話で語られます。さまざまな場面あるいはものなどが懐かしくあっという間に読んでしまいました。語り手はある程度この少年の正体を分かっていたのでしょうが最後に明かされる感じです。楽しめました。
2021/06/15
takaC
ドンピシャ世代なので楽しめた。
2018/09/13
アッシュ姉
懐かしくて温かいノスタルジックファンタジー。昭和40年代の東京下町、小学校時代の仲間達と過ごした虹色の日々を回想するストーリー。朱川さんはきっと素敵な少年時代を過ごしたんでしょうね。仲良しで結成した探偵団、秘密基地、きらきらと輝いていたあの頃のかけがえのない想い出が鮮やかに語られています。ほろ苦さは控えめで、悪意やいじめの無いエピソードにほっと優しい気持ちに包まれます。当時流行った遊びや、テレビや歌、文房具などがたくさん出てくるので、1963年生まれの朱川さんと同年代の方はより一層楽しめると思います。
2015/03/16
NADIA
中年男性が「キミ」に語りかける、小学3年生時の思い出話。昭和ムード満点な少年探偵団の活動記録は一見児童文学のようだが、子供の許容量を超えた地点に着地をするエピソードもあったりする。それでもどこかのんびりした昭和時代を満喫した感があり、とても楽しかった。「キミ」の正体は宇宙人らしいとほのめかされ、文庫版で付け加えられた最終章がそれを裏付ける。「こんな風に冬でも緑がある星なんて本当に珍しいんだぜ。(中略)・・・季節がある星そのものが、とっても少ないんだ」という別れ際での「キミ」の言葉が心に残った。
2019/01/13
dr2006
ドラえもんのコミックを傍らに星新一のショートを読んでいるような不思議な感覚。昭和40年代の東京の下町、小学校中学年の6人の仲間達(ウルトラマリン隊と称す)が、遊びを通じて様々なことを経験し成長していく物語だ。大人になり、その6人の中の一人のモッチが一人称でリンダという子に向けて思い語るという形式だ。朱川さんならではのセピア色の造形描写も優しく、昭和中期を知らない世代の人もきっと、幼い頃の想い出に重ね合わせ昭和ノスタルジーに浸れるはずだ。自分は、彼らの純真な友情に心動かされ、とても暖かい気持ちになった。
2017/03/07
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