石燕夜行 2 輪入道の巻 (角川文庫)
石燕夜行 2 輪入道の巻 (角川文庫) / 感想・レビュー
ネムコ
鏡花や塗楽さまが石燕のところへ酒を酌み交わしに来るシーンが好き。妖怪退治屋の鏡花と、妖怪の棟梁の塗楽。どちらも「人間の友人」には縁遠い。そんな自分たちを自然に迎えてくれる石燕は、得難い存在なのだと思う。また、石燕を通じて鏡花は妖怪と、塗楽は退治屋とつなぎを付けようとすることもある。そんな付かず離れずの空気感が良い。酒や油をねだってゆく猫又の双尾丸もいい味を出してます。今回は、一巻で石燕の大事な女の人生を滅茶苦茶にした蛭法師と悪行の報いに目を失った蛇座頭のリベンジ。本気で憎しみをぶつける石燕がコワい。
2014/02/11
めにい
時空を飛び越えた奇妙塔やらどらきゅうらやら、現代的と言えばそうだが・・・石燕が描く妖怪たちは実際に描かれたモノなのだろうか?
2015/08/24
紅羽
蛭法師と対峙し、過去の因縁から脱却する石燕。今一つ煮え切らない関係の紗枝と幸せになって欲しいところです。それにしても何か悪い事が起こると妖怪のせいであって欲しい…と願わずにはいられない事件。本当の悪や闇は人の心の中にあるのかもしれません。
2015/03/16
まめの助
★★★☆☆石燕夜行第二弾。妖怪物だと、ありえない設定でもすんなりその世界に入ってしまえる不思議。過去の因縁はすっかり抜けてしまっていたが、ちょっと抜けてる妖怪たちのやり取りや、石燕とお紗江さんのもどかしい関係は読んでいて楽しかった。
2020/06/06
柳田町
妖笛、夜叉椛、輪入道の三編。妖笛には名前しか聞いたことのない妖怪も出てきましたが時代と相性がいいことや著者の腕でもあるんでしょう、違和感もなくするりと頭に入ってくる。続く夜叉椛では鏡花の印象になるほどと納得。石燕の過去にも一段落ついたようですし、二人の明日が明るいものであればと思います。
2014/05/01
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