ずっと、そばにいる: 競作集〈怪談実話系〉 (角川文庫 ゆ 12-1)
ずっと、そばにいる: 競作集〈怪談実話系〉 (角川文庫 ゆ 12-1) / 感想・レビュー
sin
前にも書いたが実話怪談は苦手だ!実話と唱いながら創った感がぷんぷんしてしょうがない。さて本書は実話系と表現している。どう違うのかと云えば、実話怪談の創作性を踏まえて虚実のあわいをテーマにしたという!そのスタンスの成果か、なかなかに良くできた作品が収録されていた。ただあの有名な実話怪談集を監修した作家の作品を除いてではあるが、そこだけは慣れ親しんだ実話怪談に毒された創った感が鼻についた。自分が求めるものそれは黒木あるじが「山の爺」で語った嘘っぱちだとわかっていても聞き惚れてしまうという巧みな創作話だと思う。
2016/08/01
アン
豪華な作家陣のアンソロジーでした。どの作品もゾクッとする内容でしたが、中でも京極夏彦さんの「成人」、安曇潤平さんの「顔なし地蔵」、立原秀耶さんの「つきまとうもの」が印象的。現実的で一番怖いと思ったのは岩井志麻子さんの「美しく爛れた王子様と麗しく膿んだお姫様」。狂気に走った人間て怖い。
2017/08/08
スカラベ
実話をベースとした怪談の競作集。もっとゾクゾクさせられるものを期待していたが、正直それほどでもなかったという印象。内容は実話「系」というサブタイトルが示すように、実際の話であろうというテイストを漂わせながら、虚構と現実との微妙な狭間でそれぞれが語られる。しかし、あとは想像してねっていう話が多かったかな。「爺の怪談」の中にある、ムサカリ絵馬は、山形のとある地方で行われている生者と死者の結婚の様子を描いた絵馬を奉納するもので、世にも奇妙な物語でもこれをモチーフにした「死後婚」という作品があったのを思い出した。
2014/06/20
ミーコ
図書館の「怪談特集コーナー」から選んだ1冊です。死ねばいいのに が印象深い京極さんを期待して借りましたが、私は「怪談ばーBAR」が1番面白かったです。あとは「爺の怪談」「顔なし地蔵」が好みの作品でした。
2017/08/31
リッツ
実話苦手~💦と言いつつ手を出して、ゾワゾワしつつ『これはあくまで【系】なのだ!』と自分を励ましつつ読み進め、やっぱり怖いな😅でも山爺の話は昔父親から聞いた田舎の怪談の雰囲気で和んで……いヤーン!その後の平山さんコワイ!でも〆が岩井志麻子さん既読で良かった、怖いと言えば怖いんだけど慣れた怖さにひと息。
2020/08/27
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