透明カメレオン
透明カメレオン / 感想・レビュー
starbro
カメレオン的作家道尾秀介、作家生活10周年記念作品というだけあってここ数年の作品の中でイチ押しです。冒険活劇、恋愛、人を傷つけない嘘、涙等々、面白い物語の要素がつまっています。適宜挿入されるDJの語り・リクエストにも拘りがあり楽しめました。少し気が早いですが、今年のベスト10候補の1冊です。
2015/02/25
紅はこべ
第一章を読んだ後は道尾秀介版シラノ・ド・ベルジュラックかと思った。本家より断然冴えない桐畑シラノと性悪なロクサーヌの話かと。どうしてこんな自分勝手な女に恭太郎と仲間たちは優しいのかと歯がゆい思いで読んでいたら、最終章で語られたそれぞれの過去に愕然。さすが『向日葵の咲かない夏』の作者らしい。相変わらず童貞小説が上手だね。
2015/12/21
寂しがり屋の狼さん
ちょっとコメディでハードボイルド❔な物語。ラジオのパーソナリティーを勤める桐畑 恭太郎と仕事帰りに必ず立ち寄るスナック『if』のママ輝美、常連客の石之崎、重松、レイカ(智行)、百花達は冷たい雨降る夜に突如現れた三梶 恵にある計画の手助けをするように迫られる。登場人物は個性豊かで格好良くないのが格好良い(笑)物語のテンポもよく最初から最後まで楽しめる作品。
2019/05/01
hiro
帯の「陽気な物語に隠された、やさしい嘘。驚きと感動のラストが心ふるわす」から、道尾さんの映画化もされた『カラスの親指』を思い出しながら、読み出した。途中まで読み進んでも、なかなか「驚きと感動のラスト」がみえてこなかったが、ラスト100ページになってから一気に動きだし、たたみかけるように‘驚きと感動のラスト’までもっていくところは、道尾さんの作家生活10周年記念にふさわしい作品と思う。ただ逆に『カラスの親指』のイメージと重なるところが多いのが気になった。きっとこの作品も映像化されるだろうと思える作品だった。
2015/03/12
ミカウバー
著者の作家歴10周年を記念すべき作品。笑いあり涙ありのエンターテインメント小説。あっという間に引き込まれ、一気読み出来た。時には嘘が人を救う事もある。本当に面白く感動できる一冊だった。それにしても「しようか」は爆笑してしまった。
2015/03/17
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