隣之怪 第四夜 息子の証明 (角川文庫)
隣之怪 第四夜 息子の証明 (角川文庫) / 感想・レビュー
夢追人009
「新耳袋」「九十九怪談」よりも長い話が多く一編の読み応えがある「隣之怪」シリーズの第四夜ですね。本書ではやはり表題作が怖さを超えた感動が味わえて良かったですね。『息子の証明』夏に死んだ息子は十七年と半年の生涯のうち九年と一ヶ月の人生の半分以上を白血病と戦って来ました。生前に「お母さん、僕は死んだ後にも心があるのか、物を動かして知らせるから、それで証明してみせるよ!」と息子と何度も約束しました。二週間が過ぎた頃、仏壇の白木の位牌が四十五度ほど斜めに曲がっているのに気づき、続いて写真が同じく斜めに動きました。
2020/07/24
里季
もっと怖くて不気味なのを想像してたけど、予想外にほんわかとしたお話が多くてほっとするやらちと物足らんやら。死んだ人の念というか、思いというものは確かにあると思う。
2018/04/09
ねりわさび
新耳袋で名を馳せた木原氏による4作めの短編怪談。当該シリーズの中でも特にこのパートは家、仏壇、血縁をテーマにして描かれている。それゆえに実のところ、死んだものたちが産み出した酷く息苦しい因習に生きている人たちが首根っこを捻り握られているような不気味な感覚を覚えてしまった。そういう意味ではホラー的に優秀な作品かもしれません。読後感はあまりよくありませんでした。
2019/07/08
緋莢
小学三年生で発症し、治療、再発を繰り返し、17歳の若さで逝った息子。 死の直前、「お母さん、死んだ後にも心が残るのか、その後の世界があるのかどうか、証明してみせるよ」という言葉を遺した。息子の死から2週間後、仏壇の位牌が動いたのを皮切りに不思議な出来事が起きて・・・(「息子の証明」)不思議な怪異17編を収録したシリーズ。
2016/03/13
ううち
お借りした本なのですが…1〜3は借りてないよ〜。怖いというより不思議な話の短編集でサクサク読めました。登場人物の名前が出てこないのってなんだか気楽だな。狸のお話が良かったです。
2014/10/26
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