子の無い人生
子の無い人生 / 感想・レビュー
takaC
シリアスに受け止めると重くなるのでサラッと読み流した。
2017/02/18
さおり
図書館本。負け犬のアレも読んでないし、酒井さん初めましてです。勝手に、子がいないことにまつわる軽いグチなんかを書いたゆるいエッセイを想像してたのに、政治やら宗教やらが絡んできて、思ってたんと違いました。「子は貴重品・贅沢品」なんて表現も出てきて、確かになぁと思いました。私は既婚・子無し。酒井さんが言うところの、最下層です。意外と蔑まれてるんだなと悲しくも思ったけど、どんな人生やとしても、これが自分の人生やからなぁ、「もう終わりにしていいよ」と神様が言うまでは、こんな感じで行くしかないかなと思っています。
2016/07/25
青木 蓮友
わたしは47歳子ナシ族、ひとりっこ同士の夫婦です。もう清々しいほど誰もいない、いっそイトコとも疎遠。そこでやっぱり「いいじゃない、姪っ子ちゃんいるし」とは思います。初孫問題もクリアするし、やっぱ「いる」と「いない」じゃ大違い。ひとりっ子同士子ナシ族の誰か本出してもらえませんかね。とはいえ、です。ふと顔を上げて気づくのは、誰しもいつ死ぬかわからないんですよ。どうして平気でくるはずの明日信じてられるんだろうとか、つい思っちゃう。そうやって、ときに思い詰めてギュッとしたものをジャラジャラジャラと崩しています。
2019/01/27
チェアー
吐き気がするくらい、これでもかと子アリ族と子ナシ族の相克が記される。正直、いやになって投げ出そうと思ったくらい。ただ、中盤に沖縄の調査をしたあたりから様子が変わる。独身では実家の墓に入れないという風習には、死んでからも差別されるのかと驚いた。あとがきにあった「女の総活躍って出産するということだった!」との喝破には拍手。結局、女性を産む機械と見る回路は脈々と生きているわけだ。この流れに棹させるのは安倍昭恵さんかも。
2016/08/25
クリママ
独身子ナシ、既婚子ナシ、気安い女友達との会話のように読んでいくが、中盤から、未婚女性は実家の墓に入れない、養子のこと、儒教から来る考え方など、シビアになってくる。「親を死なせ、その遺体をなんとかする」のが子の最も大切な仕事には大いに頷く。子の世話になりたいとは思わないけれど、体が利かなくなった時や自分の葬式はいかんともしがたい。子の有無に拘らず、著者の言うように、荷物を軽くし、自立して死んでいけるようにならなければ。ただ、苦労をいとわず育ててくれた親の恩、自分の子でなくても誰かに返すべきだと思うのだが。
2020/09/03
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