砂に泳ぐ
砂に泳ぐ / 感想・レビュー
takaC
何か痛々しくて疲れた。あまり関わりたくない感じの人たちばかり。
2016/05/27
風眠
何でもない風景や物を写すカメラマンになりたい。出稼ぎに来ていたパキスタンの男性からもらったコンデジがきっかけで、写真を撮り始め、カメラマンになるという夢を叶えた紗耶加の10年間を描いたサクセスストーリー。夢を追うことは簡単じゃない。けれど流されることなく、夢に果敢に進んでいく紗耶加は素敵だ。頑張れって、頑張って欲しいって、私自身を重ねるように読んだ。叶えられなかった夢、夢に立ち向かえなかった私。けれども、いろいろな人に出会って、いろいろな事があって、今の私がいる。そんな自分も嫌いじゃないって思える物語。
2014/11/01
なゆ
25歳から35歳といえば、女性にとっては何かと悩ましい10年間ではなかろうか。主人公紗耶加も、地元で就職し彼氏もいるのだけど、ふと感じる違和感と閉塞感に落ち着かない。そんな彼女が、写真を撮りはじめるキッカケのエピソードがとても好き。水色のデジカメをお守りのようにして、東京でとにかく根を張ろうと頑張る姿も。悩んだりもがいたり、大切なものを失ったりしながら。何かを変えようと都会に出てからのサクセスストーリーでありながらも、彼女の内面の成長がとてもうまく描かれていて、その成功が素直によかったと思える。
2015/01/08
mariya926
確かに砂を泳ぐと苦しい、そんな時期を超えて、夢に向かって突き進む主人公。地元を砂丘と例えて、そこを抜け出しても、仕事&彼氏で悩んで···。共感できるような、できないような状態でした。気持ちは分かるけど読んでいてもどかしい。でも続きは気になると思い読み進めました。出会った人、一人一人ときちんと関係を築いて、少しずつ強くなっていく主人公。この作家さんの他の本も読みたいです。
2023/12/27
☆ゆう☆
日常の閉塞感や圧迫感から脱するために仕事を辞め、恋人に見切りをつけ、上京する紗耶加の気持ちは少なからず分かる。その時点で弱々しいものの芯は強い女性だと思ったが、写真をはじめ、日々葛藤しながら強くなっていく姿は頼もしくもあった。「やさしい」の定義は難しいけれど『人にやさしくあることと、自分に酷いことをする人を「赦す」ことは違う』というところに妙に納得したし、恋に盲目になってしまい『すれ違っていることに片方が気が付いていないことが何よりすれ違っている証拠だ』というのも身の引き締まる思いがした。(iBooks)
2014/10/28
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