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犯罪者 上 (角川文庫)

犯罪者 上 (角川文庫)

犯罪者 上 (角川文庫)

作家
太田愛
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-01-25
ISBN
9784041019504
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犯罪者 上 (角川文庫) / 感想・レビュー

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MF

この凡庸なタイトルには、書店に並ぶ膨大な背表紙から読者に選ばせるだけの力は期待できない。でも読み始めれば、ただ一人の通り魔犯人を指していたはずのこの言葉が恐ろしい勢いで広がってゆく、警察、政界、財界……。そして主人公たち三人組まで、ひとりの犯罪者の意志を継ぐことが示唆されるところでこの巻は終わる。このタイトルでなければならなかったのだとつくづく思う。

2017/05/09

NADIA

4人が刺殺される通り魔事件が起こるところからこの物語は始まる。この事件は通り魔ではなく、被害者は犯人である人物から呼び出され集められていた。その謎を生き残った修司ははみだし刑事・相馬とフリーライター・鑓水と追う。このスケールと骨太さは久々な感覚。視点は何度も変わるが、違和感は感じない。そして巨大な社会悪の描かれ方がリアル。フィクションの世界でここまでの憤りを感じることは稀かもしれない。気になる登場人物の続きが気になる。早く下巻を読みたい。

2018/03/01

ミカママ

冒頭、登場人物の多さに頭がついて行かず、時間がかかってしまったが、中盤から上巻ラストへはスパートかかった。犯人と、動機はうっすら目星がついてるんだけど、動機の内容が内容だけに、読者を惹きつけて離さない。筆者は男性なのか、と思わせるハードボイルドさ(褒めてる)と、描写の細やかさ(洋服のブランドとか)は、やはり女性作家だなぁとも。先がとても楽しみな作品。

2017/10/05

のり

幻夏を先に読んでおり、修司・相馬・鑓水の出会いが分かり楽しさ増大。通り魔による殺傷事件が起き、無差別テロと思わせたが、生き残った修司に、「10日生き延びれば助かる」と囁く男。その影で各地で1歳未満の幼児に奇病が蔓延する。原因を知る者は限られた人だけ。真相解明に奔走する修司達と、板挟みに苦悩する者、それを阻止しようとする企業とプロの暗殺者。苦しむ子供達を必要な犠牲と言い棄てた奴に無償に腹が立つ。盛り上がってきて下巻に突入。

2018/04/09

イアン

凄惨な通り魔事件で幕を開けるシリーズ第1弾。事件に巻き込まれ唯一生き残った修司は、直後に見知らぬ男から「あと10日生き延びろ」と警告される。その不穏な言葉を裏付けるように何者かに襲撃された修司は、刑事・相馬らと共に事件の真相を追う。10日後に何が起きるのか?被害者は偶然居合わせただけだったのか?幼児が突如顔の半分を失う奇病や産廃業界の闇などを取り込み、まるで主人公が何人もいるかのような圧倒的なスケールで物語は展開する。上巻の時点で圧巻の演技だが、これで着地が決まれば凄いことになるぞとの思いを胸に、下巻へ。

2021/08/10

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