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人間の顔は食べづらい

人間の顔は食べづらい

人間の顔は食べづらい

作家
白井智之
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2014-10-31
ISBN
9784041021392
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人間の顔は食べづらい / 感想・レビュー

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starbro

横溝正史ミステリー大賞というよりも日本ホラー小説大賞という気もしますが、荒削りながらもパンク・ホラー・ミステリーという感じで結構楽しめました。グロテスクなクローン人間のようですが、意外とパーマンのコピーロボットのようでもあり、結構ユーモラスな感じもしました。次回作以降に期待したいと思います!

2015/01/19

nobby

いやはや『人間の顔は食べづらい』ということは他の部位は食べるんだ…この驚愕背景には、新型コロナウィルス流行で、あらゆる魚肉類摂取を失った日本人が行き着いたのは自らのヒトクローンを食らうこと…うーん、歯車違えると現実にもなりそうな世界がスゴい!食肉シーンはないが、凶暴なグロシーンはやっぱり苦手…こんな突飛な設定ながら、物語はしっかりミステリ楽しめる。思わせぶりな事柄からの予測も楽しみつつ終盤での二転三転はお見事!真相明かされてから気付く細かな伏線にもニヤリ♪そしてラストでSF的な恐怖にゾッとするのもお好み。

2018/10/03

モルク

インパクトのある題名、おどろおどろしい表紙、そして…かつてあまり読んだことがないような内容。近未来において新型ウイルスにより多くの生物学感染、それを食した人間も多数の死者が出たことで肉類からたんぱく質などを採ることができなくなった。そこで考えられたのが安全に培養されたクローン人間を食すという「食人法」であった。国内外からの批判反対の中日本政府はクローン人間を作りそれを食用に処理する工場を容認する。そして殺人事件との関係。結末は想像通りであったが、AIが人間の領域を侵食するようにそのうちクローンも、まさか…

2017/12/20

aquamarine

クローン人間を合法的に食す時代というだけで読めない方もいるでしょう。食べてるシーンはほぼありませんがグロテスクな描写は多々あります。でもミステリとしてしっかり考えられて良くできてると思います。後半のリーダビリティは大したもので、ミスリードに引っ張られ、たくさんの伏線に指摘されるまで気づかず、作者の期待通りに振り回されて驚いた私は、話の作りでは横溝正史ミステリ大賞での大賞作(本作は最終候補)より好きかもしれません。とはいえ正直いろいろなところに甘さも感じられますので、それらを消化した次作に期待しています。

2015/02/12

あも

人間の顔は食べづらい…そうだね!!色々あって肉や魚が食べられなくなった世界。日本は、世界に先駆け「食人法」を施行。自らのクローンに限り食べていい社会に。育成センターで働く柴田は、弁舌とカリスマ性で食人法を成立させた元大臣に関するある事件に巻き込まれる。グロテスクで尖った世界観を構築しながら、それに甘えることなくミステリで勝負をかける鬼才。読者が設定にうわっ…と引いてる間に繰り広げられる推理合戦。二転三転の後、伏線を綺麗に回収し語られる真相。結合人間に比べ設定もオチも飲み込みやすく、読後感もとても良かった。

2016/12/12

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