姑獲鳥の夏 (4) (怪COMIC)
姑獲鳥の夏 (4) (怪COMIC) / 感想・レビュー
T.Y.
全てが明かされる完結編。久遠寺家の呪いは現代にまで引き継がれ、第三の伝説を生んでいた。世に騒がれる事件とそれぞれの私的な過去、全ての意味の層が繋がり、現実に現れたうぶめの形象に結実しての美しくも悲しい幕引き。しかし原作はあまり再読してないが、今見ると犯人の内的論理に言葉を与え、常識を払い落とす京極堂の憑物落としが中々キツい。漫画になるととりわけ久遠寺夫妻の恐慌がよく伝わり辛い。娘のためと称して自ら因習に縛られ続けた母。院長には医者の不肖の息子として何とも言えぬ想いを抱いてしまう。菅野の変質者顔が衝撃。
2015/01/22
せ〜ちゃん
★★★★★ 京極夏彦さん買い♪ ふと思い出して再読♡
2017/08/07
yucchi
京極堂かぁっこいい〜(*´艸`*) そしてなんて素敵なタイトルなんでしょ。 初めて原作を読んだときは、納得し難い部分もあって正直「ムムム( ˘・з・)」と思っていたのだが、すっかり京極堂シリーズファンになった今では素直に楽しめた。そしてまた原作が読みたくなる。京極堂マジック恐るべし(笑)
2015/01/25
ぐうぐう
京極夏彦の『百鬼夜行』シリーズに限らず、ミステリにおける謎解き場面は、どうしてもセリフが膨大な量になってしまう。事実、この第4巻のネームはフキダシで占められている。が、志水アキはその膨大なセリフを逆に利用もしている。延々と語りが続いた直後、いきなりの見開きワンカットで読者をハッとさせるのだ。その緩急は、まさしく漫画でしか表現できない効果だ。志水アキのコミカライズを読んでいると、『百鬼夜行』シリーズは、漫画が一番似合っているように思えてくる。それは、本家である小説よりも、という倒錯の感覚すら覚えさせるのだ。
2015/01/22
つたもみじ
少しずつ、少しずつ、生じていた歪みが限界を超え、物語は怒濤の展開で悲劇という結末へと。富の偏りによって生じた様々なもの。名誉や家柄。因習と差別。良い部分だけを残したいと思うは浅はかというか…人の業というか。結局は呪いから逃れられなかったわけだが。一方、内藤に呪いをかける京極堂の悪魔のような顔。原作とはニュアンスが違うような気がするけど、あれはあれで…。里村による屍臘の解説シーン、何気にロザリア・ロンバルド。二度見してしまったわ。ラスト、奥さん方の笑顔に、ほっと一息。
2017/02/27
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