終舞! コロヨシ!! (3) (角川文庫)
終舞! コロヨシ!! (3) (角川文庫) / 感想・レビュー
kinnov
お見事!!「たかが部活」に三年間の全てをかけた少年少女たちの「青春」の物語。鋭いが青くどこか頼りない喝から始まり、美しく強い演舞と響く喝で幕を閉じた彼らの日々に、共に歩んだかのような親しみを覚えた。著者独自の世界観で精細に構築された架空の世界が、生き生きとここにあるかのように私を取り囲み、日常やら政治やら謀りやら愛情やら友情やらで彩ってくれた。彼らともっと過ごしていたい。「たかが」こその限られた時間と喜びを楽しみ尽くしたい。そんな想いを感じながらの名残惜しさと希望こそが、青春なのだろう。#ニコカド2020
2021/01/05
ジンベエ親分
どこまで広げるその風呂敷、そしてどうやって畳む?という感じに膨らんでしまった物語だが、掃除が国によって慎重に管理されるスポーツである理由は、ここでようやく明かされた。そりゃーそうなるわ。ということは、このネタは最初の「コロヨシ!!」の時から作者の頭にはあった、ってことなんだろうな。場面展開が早くテンポの良い文章という、他の三崎作品とは毛色が異なる特徴のおかげで、一気に読ませてはくれる。面白いし。ただやっぱり「高校の部活」としての話をもっと読みたかった。それと肩車バスケと跳び剣の話を読みたいぞ。
2017/01/04
RIN
結論から言えば、ここまで広げなくても良かった、ような・・・。というより、別の物語でつなげた方が三崎さんらしいワールド完結!という感じになったかな、と。とはいえ、十分に堪能した三崎ワールド。この後もこの子たちはどこかで登場しそうな気もするし、別の物語でクロスしそうでもあるし、楽しみなことは間違いない。
2019/01/27
リキヨシオ
「青春×スポ根×掃除」という衝撃的な組み合わせ「コロヨシ!!」の完結編!スポーツとしての掃除、国家の歴史と掃除、明らかになる「掃除」の奥義と掃除の正体!青春スポーツとしての掃除が国家の命運を揺るがす事態に!1巻はスポ根青春が強く、2巻からは徐々に国家的な政治色も強くなっていくから、3巻で改めて掃除が「活動限定スポーツ」だった事を思い出して少し切ない気持ち…まあ終わり方はすごく爽やかですが…。あんな情熱的で魅力的なスポーツである掃除が3年間限定なんてもったいないなと思ったり…だからこの続編も見てみたい気分!
2015/10/09
橘
とても面白かったです。謀りは謀りをもって征す。国家にまで広がる世界観にどうなることやらと思いましたが、大団円でした。あんな人やこんな人がこう関わるのかとびっくりしました。掃除と相撲のシーンも面白かった。樹と偲の掃除の旅も気になりますし、その後が気になる登場人物も多くて、続きはないのかなぁという気持ちです。三崎さんはやっぱり面白いなぁ。
2016/05/22
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