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鬼談 (幽BOOKS)

鬼談 (幽BOOKS)

鬼談 (幽BOOKS)

作家
京極夏彦
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2015-04-04
ISBN
9784041024744
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鬼談 (幽BOOKS) / 感想・レビュー

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starbro

タイトル、文章、装幀いずれも京極夏彦ワールドを構成しています。こうした連作・短編集も悪くないですが、京極堂、榎木津らが活躍するお弁当箱のような分厚い「百鬼夜行シリーズ」の新作が出ることを期待しています。

2015/04/17

紅はこべ

何かに執着することが鬼ならば、人間は生まれながらにして、生きている限り、鬼なのだろう。木原敏江の『夢の碑』シリーズを思い出した。「鬼景」は怖かった。営繕屋を呼ぶべき?「鬼交」は京極さんにしては珍しくエロティック。「鬼慕」はオチが読めた。「鬼情」は実験的表記法。語り手の性別が読み進むまで判明しなかった作品が多かった。

2015/05/14

ケイ

そろそろ暑いけれど、夜はまだ肌寒いこの5月より、蒸し暑い嫌な汗をかく夏にぴったりな、ゾッとするお話たち。鬼はいるのか、人が鬼になるのか。妄執は人の心に鬼を棲まわせ、人を鬼に変えていく。とても幻想的な『鬼交』の、ぞぞっとする怪しさと、『鬼縁』の父と弟と娘の時代を超えた怨念がとても良かった。良かったというより、怖かったと言うべきかもしれないが。

2015/05/24

tama

図書館本 新刊案内で 予約した時、既に二人待ちだったが意外と早く順番が来た。ちゃんと読んだんだな。いや、ときどき山ほど持って帰る人がいるんだが、あれで期限一杯手元に置きっぱにされたらたまらんし。で、京極調、出てますねー。言葉のトーンがじわっと効いてくる、じっとりした嫌な感じは健在。こうでなくちゃ。鬼景、鬼気は怖い。ゆっくり積み上げてって、ぐわっといきなり来る。特に鬼気は、ああ思ったとき鬼があいつに半分入ったんだろうな。ラスト鬼神は悲しくて寂して泣けてきた。

2015/05/15

優希

じわじわと恐怖が襲ってくるようでした。「鬼」を語る短編集。人の心には鬼が巣食っていることを気付かされたような気分です。執着や妬みなどの感情が人を鬼へと化してしまうのですね。不気味さがない分、ストレートに怖いという印象を受けました。人は鬼になりそうなわずかな時間があって、そこに何かが入り込むことで鬼になってしまうのかなとぼんやり考えました。鬼になぞらえた人の想いは醜いものです。

2017/07/19

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