騙し絵の牙 (角川文庫)
騙し絵の牙 (角川文庫) / 感想・レビュー
小梅
大泉洋を設定した「あてがき」だったのを知りませんでした。単行本が平積みになってる時から気になってました。表紙や章ごとの写真から最初は大泉洋をイメージしながら読んでいたのですが、中盤からは速水になってました。ページ数を感じさせない面白さ。 2020年6月公開で映画化されるとのこと。映画も楽しみです。
2020/02/04
nanako
記録し忘れていました。読み終えたのはおそらくひと月ほど前…。騙し絵の牙とありますが、私にはこの主人公がそれほど表と裏があるようにも、牙というほどの牙をむいたとも思えませんでした。こうした業界、いや、どんな仕事でも外に出ればこれくらいのことはあるんじゃないでしょうか? 話は全く変わりますが、私も小説や雑誌は、書店で紙で買いたいし、本の重み、感触を感じながら読みたいです。書店で平積みされた本をながめ、手にすることが本当に楽しい私にとって書店がなくなっていくこと、デジタル化されていくことは本当に寂しい限りです。
2020/04/25
紫陽花
塩田さんの本は2冊目です。最初から引き込まれました。登場人物の個性や腹黒さが上手く描かれていると思います。主人公もひたむきに仕事に打ち込み、その体当たり精神で次々と難関に立ち向かう…。力尽きたと思ったところで、「えっ。そう来る⁉︎」という流れで面白かったです。登場人物たちの謀略(立ち回り)ですが、実社会でもこの程度のことはあるあるですよね。そういった現実的なところもこの物語へ惹きつけられる要因だったのかなと思います。
2020/05/26
おかむー
俳優・大泉洋をアテ書きしたことで有名な作品は、本屋大賞ランクインも納得の良作。『よくできました』。カルチャー誌の編集長である主人公・速水の視点で出版不況の現実と派閥の駆け引き、妻と娘との関係に苦闘する日々を描く。仕事も家庭も次第に追い込まれてやるせない結末を迎え、その先でのタイトル回収に留飲が下がる・・・ようで下がり切らないのは仕掛け重視のエンタメも入れつつも、あくまで出版業界の問題や未来の可能性を示す業界小説だからななのか。ひっくり返るまでの追い込まれ方が重いので爽快感まで振り切れない感触。
2020/05/08
ヒデキ
大事なものを守るために出版の世界で懸命にいきている一人の男の物語です。 大泉洋さんのあてがきだそうですが、出版の世界というかコンテンツの世界がいかに生き延びようとしているのか、そして、世界に羽ばたかなくては、生き残れないような状況を描いてくれていました。 書籍だけでなく、世界を見据えて戦うコンテンツが、今の日本に必要だと考えてしまいました
2020/11/17
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