カインの末裔 (角川文庫 緑 29-1)
カインの末裔 (角川文庫 緑 29-1) / 感想・レビュー
モリータ
便覧の年表に作品名のあった「かんかん虫」と表題作のみ。
2012/10/10
なおぱんだ
北海道と縁の深い作家の作品集です。著者は大地主の裕福な家庭に生まれ育ちました。成長するにつれて地主制度に疑問を持つようになり、やがて父親から引き継いだ広大な農地を農民に解放しましたが、このことは当時衝撃的な出来事として世間に受け止められました。著者の作品の多くに、封建的な時代の中で厳格な父親の期待に応えようと一生懸命努力しながら、その厚い壁を乗り越えることができなかった彼の人生そのものが色濃く反映されています。
2012/07/03
ぽん酢
お末の死が、足つぼマッサージライクな圧力で心臓を押す。著者の品格がわたしの心臓を押しつぶさない。
2013/06/08
シルク
「お末の死」が泣けた。「カインの末裔」も含め、戦前の貧富の格差を感じる作品が多かった。
2020/08/22
もっち
一番印象が強いのは『親子』だった 父の人生観を、その苦労を、息子の理想だけで切って捨てることはできない、のかもしれない
2008/12/06
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