フルコースな女たち (角川ホラー文庫)
フルコースな女たち (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー
じいじ
8作目にして、完璧に新津魔力にハマり込んだようです。元来、ホラー小説は苦手にしてきましたが、この作家のホラーは、臆病者の私でも充分に愉しめます。さて今作は、男と女の関係を「食」をテーマに綴った8短篇。ぞくっとするストーリーが面白くて夢中で読んでしまいました。前菜からメインディッシュの魚・肉料理~デザートまでのフルコースの料理を、お腹いっぱい大変美味しくいただきました。
2022/10/22
いつでも母さん
多分、お初の作家さん。読友さんのレビューに誘われての1冊!なるほどねのタイトルと副題に、私の『黒DNA』がニヤリとして読了した。メインディッシュの肉料理が好み。普通の文庫本の厚さなのに、なかなか噛み砕くのに時間がかかる。やっぱり、フルコースだからでしょうか?しかし、ドレスコードは有りませんので、何方様もお気軽に注文してお楽しみ下さい・・フフフ
2015/09/12
itoko♪
フルコース料理に例えた各章毎のタイトルが、こじつけっぽさもありつつも、見事に嵌まっている。食前酒の『転落』の、母親の行動、そしてその行動の意味に気付いてしまった娘…正直 そのオチは要らないような気がしたけれど、これが一番怖かった。フルコースですが、然程しつこくもなく、あっさりと頂きました。
2015/09/29
nyanco
新津さんらしいブラックな短篇集。コース料理に例え、食前酒から様々な切り口の物語が登場するという構成は面白かった。先ず「食前酒」、母親の万引き癖に悩む女性教師、彼女自身が万引きにをして…、「食前酒」の登場のさせ方も絶妙で非常に新津さんらしい作品からスタートさせて大満足。ゼンサイのような女、主人公の男の体験自体は非常に面白い、塩味が少し濃いと言った途端、妻がオムレツを生ゴミ入れに捨てたエピソードも効いている。ただ、導入部で使われた芸能人の言葉にとってつけた感じがあったのが残念。続→
2015/04/23
アッシュ姉
食前酒~前菜に始まり、デザート~特別料理で締めくくられるコース仕立ての短篇集。あっという間にぺろりと完食。じわじわ来る怖さを味わえます。あっさりとした味付けで軽くお召し上がりいただけます。歳を重ねて母親との関係に悩む娘の心情が巧い「転落」「散骨」「薬」の三編が印象的。怖すぎる女三人が仕掛ける「男狩り」が面白かった。初読みだった新津きよみさん。旦那さまは折原一さんとのこと知らなかった!作家同士の夫婦生活ってどんな感じか気になる~。共著の『二重生活』読みたい本にポチ☆
2016/03/30
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