鉄道旅ミステリ (2) 愛より優しい旅の空 (角川文庫)
鉄道旅ミステリ (2) 愛より優しい旅の空 (角川文庫) / 感想・レビュー
hiro
前作と同様、偶然が重なることが多い鉄道旅ミステリだった。しかし、以前『鉄道ファン』『鉄道ジャーナル』を毎月読んでいた‘鉄’にはぴったりの本だった。特に最後の香澄が寛也と、高之の情報をもとめての東北の旅では、復旧にあたってクウェートの支援があったことを、恥ずかしながら初めて知った。また被害地以外のところで暮す人達に、理由なんか何でもいい、物見遊山でも野次馬でも何でもいいから、ここに来て貰いたいという、被災地の声も知ることができた。このシリーズで登場した秘境駅を知りたくて、秘境駅の写真集を図書館で予約した。
2016/04/03
みかん🍊
鉄道旅シリーズ第2弾、今回は恋愛エッセンスが濃いが、歌う列車京急、常磐、南阿蘇鉄道、小海線、東北本線、釜石~山田~三陸鉄道、どれも乗ってみたくなります、鉄道旅ミステリーですが人が殺されるのではなく、鉄道をきっかけに謎を解く旅、人とのふれ合い、一緒に列車に乗っている人達と同じ旅をしている、そして列車は何処までも続く、空の旅の入口までも。今回で香澄の旅は終わりそうですが、後書きにも書かれていたので、是非また鉄分多めの作品を、今度は身近な紀勢本線あたりで書いて貰いたい。
2016/03/04
ぶんこ
特急よりも各駅停車の旅が好きですが、羽田へ行くモノレールの各駅毎に思いを馳せるというのは新鮮でした。歌う電車というのも知らなかったし、三陸鉄道の各駅に愛称が付いているのも知りませんでした。田老と島越駅には行っているのに、どこかに書いてあったのでしょうか?偶然とはいえ東北の被災地の話の他に、南阿蘇の事も書いてあり複雑な気持ちです。香澄さんが旅した熊本。絶滅危惧種の蝶を探しに来たのが、東北で夫を亡くした女性だったのも、今となっては怖いほど。たくさんの人が身の上話をする事にも驚かされた物語でした。
2016/05/05
ゆみねこ
失踪した叔父を探して鉄道サークルに入った香澄。大学を卒業し院生になり、叔父への想いも変化してくる。探し求めた叔父タカ兄さんの消息を愛する人とたどることが出来、良かったと思えました。これで鉄道旅シリーズが終わってしまうのは少し寂しいですね。新幹線での移動中に読みましたが、ローカル線の中で読みたかったなぁ。
2016/02/01
みっこ
前巻に続き、ワクワクする鉄道旅がいっぱい。歌う電車って普通だと思ってたら、二路線でしか聞けないとは。びっくりです。乗りたいと思った高森線は、熊本地震で不通になっているようで、、悲しい。電車でぼーっとする時間の大切さ、わかります。私も音楽を聴きながら車窓を眺めて、ひたすらぼーっとするのが好き。頭がクリアになっていく気がします。震災の影響でプロットががらりと変わったという、東北編。そしてタカ兄ちゃん失踪の謎。結末は悲しいものだけど、ラストが良かった。震災後の東北、まだ行ってないな…。綺麗な海を見に行きたい。
2017/11/20
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