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失われた過去と未来の犯罪

失われた過去と未来の犯罪

失われた過去と未来の犯罪

作家
小林泰三
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-06-02
ISBN
9784041034699
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失われた過去と未来の犯罪 / 感想・レビュー

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❁かな❁

初めて小林泰三さんの作品読みました!ある日突然、大忘却により全人類、長期記憶できなくなるところから物語が始まる。まずこの設定から面白い!もし10分しか記憶ができなくなったら本当に不安で怖いだろうなぁ。第二部でその後の世界で様々な人々のことが描かれる。家族でドライブ中に事故にあった大槻さんのお話はみんなの気持ちがよくわかり、いっぱい涙が溢れた。哲司と智紗子の話は少しキュンときた♡身体はその人だけど記憶のメモリは別の人で…とかなると本当に複雑。記憶、人格、魂など色々考えさせられる。他の作品も読んでみたいな♫

2018/03/17

みっちゃん

うわっ!全人類があの「記憶破断者」に!?しかも記憶の維持がたった10分て、さらに短いわ!これはもう、殺人やらさらに気持ち悪いことが続々…という私の浅はかな予想は完全に外れた。この「大忘却」を乗り越える為に人類が生み出したある装置を巡って、想像の翼か広がる、広がる!よくこんな事考えつくなあ、と感嘆。題名の「犯罪」はどうだろう?とは思ったけど、人類が遭遇する「かもしれない」未来を示唆しているようで、興味深い本ではあった。

2016/08/23

のっぱらー

とあるきっかけから、全人類が長期記憶を保持できなくなり、外部メモリに記憶を保持するようになった世界。そんな世界で巻き起こる、『そうだよねぇ』とも思える出来事の数々。そこから物語は『魂とは何か?』という哲学的方向へ進み、最終的にはSF的結末へ・・・。『記憶破断者』など、事あるたびに短期記憶が保持できない主人公を描いてきた著者の集大成とも言える作品。思った以上のスケールの大きさに、このテーマに賭ける著者の想いがビンビン伝わってきました。

2016/07/30

ひさか

文芸カドカワ2015年7月〜2016年4月号掲載のものを2016年5月KADOKAWAから刊行。長期記憶を外部メモリで補うしか、すべがなくなった人類世界を語る。人格の転移や、死者の復活ができる外部メモリとはどういうものか、考えてみましたが、想像もできませんでした。ファンタジーな世界です。

2016/09/28

ゆかーん

忘却の彼方…。10分前の記憶が消滅してしまう世界。唯一メモを取ることで、これまでの行動を整理できたが、記述に頼るばかりでは限界があった。記憶障害用アプリ「大忘却」の開発に成功した梨乃は、長期的記憶の維持に成功する。人々の体に半導体を装着し、メモリを保存するようになった未来。しかし、問題が発生してしまった…!体は朽ちても、人々の記憶は残り続けてしまう障害。肉体がなくても、メモリさえあれば生き続けられるという発想は、果たして正しいのか…。肉体=魂ではなく、記憶=魂という考え方に変わる時代が来るのかもしれない。

2016/07/30

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