眩談 (角川文庫)
眩談 (角川文庫) / 感想・レビュー
優希
文庫で再読です。眩暈を呼び起こすような不気味な日常の物語が8編収められています。匂うのは暗闇の世界、読んでいると歪んでいくような感覚に鳥肌が立ちました。それは物語の中で混濁する記憶の世界があるからでしょう。どこかで見たような光景が不気味な違和感として蘇る物語と言って良いと思います。
2018/08/23
★YUKA★
京極ワールドにどっぷり浸かれました。本当にこの読んでる間、体にまとわりつくネットリ感がクセになります!『けしに坂』が怖かった((((;゜Д゜)))
2015/12/31
みくろ
暗くねっとりとした恐怖。怪異といえばそうなのだけど、主人公たちがわりと認めないので"分からない、何かモヤモヤした存在"として書かれているのが特徴か。だからこそ不安感を煽られ、夢なのか現実なのか、こちらも分からないまま引き込まれる。個人的には「もくちゃん」「杜鵑乃湯」が怖かった。「もくちゃん」のような人って地域に必ずいると思う…そんな"困った人"に対する戸惑いや憤りがとてもリアル。でもその無意識な差別意識をラストに突き付けられた感じです。あと内容とは関係ないですが、本を開いてすぐの女の子の絵にぎょっとした。
2015/12/17
佐島楓
ああ、厭な小説だなぁ。
2016/02/07
眠る山猫屋
序盤は少々まごついたが、後半にはゾクリとさせられた。特に『むかし塚』の清涼感は素晴らしかった。いつ怖い話に変転するかとビクビクしながら読み進めていたが、際どいラインを走り抜けた先には爽やかとさえ云えるようなエンディング、これにはやられた。 総じて、隠してしまった遠くて薄れた記憶に追い詰められていく系統の、怖い話群だった。
2016/01/18
感想・レビューをもっと見る