とことん板谷バカ三代 オフクロが遺した日記篇
とことん板谷バカ三代 オフクロが遺した日記篇 / 感想・レビュー
booklight
西原理恵子経由で知っていたゲッツ板谷。癌で亡くなる直前まで書いていた母の日記の紹介でした。バカ三代(祖母、父、弟)というぐらいのなので、笑える話は多いものの、メインは闘病記。家族の救世主ライン(祖父、母、妹)の一人の母が、家族や親族や友人のことをあれこれ心配しながら、自分の病気のことも気にして前向きに生きようとしている姿と、結局はそのまま亡くなってしまうことに、静かな衝撃をうけた。人はこうやって、生の中で埋もれたまま死んでいくんだと。バカ話が面白いほど、死の平凡さ、絶対的な事実が重く残る。
2021/10/24
keith
久々のゲッツの新刊。しかもバカ三代。期待がいやがうえにも高まったけど、内容は亡くなられたお母さんの闘病日記でした。お母さんの日記に対するゲッツの軽妙なコメントはついてるものの、読んでいてつらいものがありました。もうバアさんも、ケンちゃんもいないんですね。ご冥福をお祈りします。
2016/02/14
緋莢
立川最強(最凶、最狂)の板谷家。特にバアさん、ケンちゃん(著者の父親)、セージ(著者の弟)は核兵器級のバカ。そのバカから一族を必死に守る救世ラインの一人・オフクロ。肺がんにかかり、2000年に手術するも、1年半後に再発。2006年の年末に旅立った。そんな彼女が2003年の1月1日から、亡くなる数日前まで書いていた日記に著者の感想を加えたエッセイ。
2016/06/11
西
良い日記だなと思う。板谷さんのお母さんの優しさ、悩み、葛藤、喜びにあふれていて、会いたいと思う日記。人は同じようなことに悩み、そしてそれを乗り越えて、また同じことで悩み、そしてまたそれを乗り越えていくんだなと。人の成長なんてほんと小さい成長、だけど同じようなところをループしているようにみえて、ほんの少しだけでも上にいっているんだなとも思う。らせん階段みたいな感じかな。家族だからこそ、話せるときに話しておくべきだなと。自分ももっとさっぱりとした人間を目指したい。
2018/12/30
arisaka
板谷バカ三代シリーズ三作目にして最終巻。お母上が残した闘病日記に、ツッコミと補足をいれていくという構成で、過去シリーズの裏補完みたな関係になっていて、あのエピソードの裏にはこんなことが……としみじみとしていまう。これで、前に進める。でも、過去はいつも胸の底にあるよね。
2016/01/01
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