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樹上のゆりかご (角川文庫)

樹上のゆりかご (角川文庫)

樹上のゆりかご (角川文庫)

作家
荻原規子
出版社
KADOKAWA
発売日
2016-04-22
ISBN
9784041037201
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樹上のゆりかご (角川文庫) / 感想・レビュー

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佐島楓

主人公の女子高校生・ひろみと美少女・有理との好対照っぷりがいい。高校生ともなれば、自分の中の女を充分意識することができる。その点で、有理は魔性だ。

2016/07/13

優希

珍しくファンタジーではありませんでしたが、面白かったです。不安定なことばかり起こる「学校」で過ごす時間を描いていました。萩原さんの「素」を見たような気がします。

2020/08/05

dr2006

これは学園イヤミスか?初読み萩原規子、本作が初読みで良かったのかわからないが、名作:六番目の小夜子を彷彿とさせる雰囲気を堪能出来た!舞台の高校は東京西部にある伝統校。制服がないとか、学生の自主性に任せすぎて目的がよくわからない謎のルールや伝統行事があるとか、校歌より歌われる機会が多い応援歌みたいのがあるとか、自分の母校と凄く似ていて吃驚した(笑)そのせいで物語の世界にまんまと引き込まれた。合唱祭の会場で生徒会が販売した菓子パンの中からカミソリの刃見つかる。クセの強い学校行事で次々起こる事件の真犯人とは…。

2021/10/13

ユメ

舞台がアラビアンナイトの世界から都立高校へ移っても、私は上田ひろみという女の子にどこか気になるものがあるらしい。彼女の思考を反芻するようにして読んだ。学校に巣くう名前のない顔のないもの。ヨカナーンだけを欲するサロメたる有理に惹かれながらも、ひろみは辰高生であることに踏みとどまる。名前のない顔のないものの存在に気付き、それに敵対して暴走する有理のことを理解しつつも、自分の立ち位置を守れる彼女のバランス感覚が、私は好きなのかもしれなかった。私としても、「学校と社会は違う」という江藤夏郎の言葉の方を信じたい。

2017/01/13

カピバラ

結句、全体を通して、メンヘラの近衛有理に振り回されたお話なのかなって感じてしまった。サロメを通じて伝えたかった、痛烈な「私を見て!」は会長につたわったんでしょうか。爽やか青春劇を期待して読んだら混沌としていてびっくらこいた。

2016/06/13

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