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受難

受難

受難

作家
帚木蓬生
出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2016-06-30
ISBN
9784041042052
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受難 / 感想・レビュー

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あすなろ

1日でこの変化なら、一週間後の姿は皺だらけになっているかもしれない。高校生三年生なのに。それは、細胞の1つ1つの積み上げで完全なレプリカだからだ。iPS細胞とは?更にはそこに再生医療と世相号の事故等が混じり合う。肉親の愛も。テーマ自体は面白く、シーンごとも興味深かった。しかし、これは僕自身の理解の域なのか今一歩のめり込めないことも事実だった。また、盛り込み過ぎで、確かにパーツパーツは必要で結へ導くのだが、何か釈然としない500頁超でもあった。惜しい、ということか。

2016/07/28

ゆみねこ

読み始めて、以前読んだ「受命」の続編だったのに気付きました。悲劇の海難事故とips細胞で再生された少女。船のオーナーの謎などを取り交ぜて読み応えアリ。

2016/08/10

NAO

実際に起こった韓国の未曾有の海難事故に、再生医療を絡めたミステリ風の話。再生医療で亡くなった人間のレプリカを作ることに何の倫理的葛藤もない医師たちにはかなり違和感があるが、ありえないはずの事故が起こったように、こういった再生も、行われるようになる日がくるのだろうか。

2019/12/21

TATA

セウォル号の悲劇をモチーフに帚木さんの医療に関する知識を総動員して書かれた大作。悲劇的事件の犠牲となった少女の再生を通じて、韓国という国を史実に触れつつ俯瞰。この一冊で韓国の歴史、文化、地理に至るまで隣国に暮らす我々が必要な知識が獲得できます。500ページを超える重厚な内容なのですが、不思議と強い読後感に乏しい。その分、僕らが韓国について考えるきっかけになる一冊だと。彼の国の良し悪しを読んだ上で最後に僕らの胸に残るのはどちらなのか。

2017/01/23

冴子

セウォル号事件と人間の死体からレプリカを作る話がどう繋がるのかと思ったら、こんなラストとは! 書かれているセウォル号事件のことがどこまでが事実なのか調べてみたら、会長の自殺体が発見されたところまではホントだった。宗教家や写真家だったことも。韓国の政府と実業家との癒着はひどいものだな。春花のしっかりした考えは凄いけれど、だから哀れにすら感じる。こんなレプリカは実際には作れないだろうと思うけれど、お金があれば残したくなるのかな。

2016/11/08

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