シャーロック・ホームズの帰還 (角川文庫)
シャーロック・ホームズの帰還 (角川文庫) / 感想・レビュー
こーた
ホームズ第三短篇集も『冒険』『回想』に優るとも劣らない傑作揃いだ。奇抜なトリックの数々を解決しながら、ホームズとワトスンの友情はさらに深まっていき、それとともに文学的な奥行もより深まっているとかんじる。名探偵の華麗なる帰還はワトスン先生人生最大の驚愕「空き家の冒険」を皮切りに、「踊る人形」や「六つのナポレオン像」「恐喝王ミルヴァートン」などなど13篇。いずれも甲乙つけ難いが、お気に入りは「プライオリ・スクール」と「孤独な自転車乗り」。「第二のしみ」や「ブラック・ピーター」も良かった(てほぼ全作なのだが)。
2023/12/06
優希
死んだはずのホームズが登場します。ホームズとワトソンのコンビだから面白いのだなと思わされました。どの話も面白くて、物語を堪能することができました。
2023/08/20
kazi
当時のシャーロキアンたちの熱望にこたえた復活作「空き家の冒険」を含む短編集第三弾です。13篇それぞれバラエティーに富み、短いのでテンポよく楽しめました。個人的ベストは「恐喝王ミルヴァートン」。倫敦暗黒街の大物ミルヴァートンというキャラクター造形がお見事で、敵役として物語を大いに盛り上げてくれました。ベーカー街のオフィスに乗り込んでくるシーンなんか絶品ですね~。こんなに魅力的な敵役を作り出したんだから、短篇一本であっさり殺してしまうのはもったいなかったのでは?長編でじっくりやってほしかったな~(^▽^;)
2020/11/27
くさてる
数十年ぶりの再読だけど、ドラマを見ていたこともありほとんどの話に覚えがあった。それだけ印象が強く面白かったのだけど、こどもの頃には気づかなかったホームズのエキセントリックさ、ワトソンの人の良さなどがさらに面白く感じられる要素になっていると思う。もちろんいまとなっては牧歌的な展開やトリックもあるかもしれないけれど、この面白さは不変です。
2021/12/25
ぐっちー
【十月は幻想の英国へ】ライヘンバッハの滝に彼が消えてから後、傷心のワトソンの前に見事な復活劇を披露する「空き家の冒険」。小学生の頃真似した「躍る人形」。ホームズが時代を超えて愛される理由がここにあると実感する「アビイ屋敷」。好きな作品集。
2017/10/25
感想・レビューをもっと見る