偽文士日碌 (角川文庫)
偽文士日碌 (角川文庫) / 感想・レビュー
優希
面白かったです。超作家的な日常がつづられていて、エネルギッシュだなと感じずにはいられません。色々な意味でまだまだ現役なんだなと思わされます。作家ながらも文士とは決して言えない筒井サンが、いかにも文士ぶってふるまった文士パロディですが、何をやっても許されてしまうリアルながらも有り得ない日々に笑わされました。軽快でナンセンスな文章は年を重ねてもまだまだ健在なんですね。
2016/09/13
HANA
ブログの書籍化。著者の日記を読むのは『腹立半分日記』以来である。二つの日記を読み比べてみると、年月のせいか違いが良くわかる。こちらは功成り名遂げた後のせいか、先の日記に比べて毒が随分と薄まった感じ。逆に言えば全体的に駘蕩とした雰囲気が漂っているようにも思える。収録や執筆の合間に食事の話題が出るのも、前者には無かったように思う。それがメニューを列挙しているだけのに何とも上手そうで、何となく百鬼園先生を思い出した。それにしても日々生き生きとしているなあ。ファンの身としては筒井先生がお元気そうで何よりです。
2017/04/09
冷狸
日本SF界では界王神のような方ですから当然といえば当然なんですが、いいホテルに泊まっていいもの食べているなということがよくわかる一冊。大作家になりたい!
2016/09/22
阿部義彦
久しぶりに筒井康隆さんの日記(もどき)を読んだ。井上ひさし、小松左京、同年代の作家がつぎつぎと鬼籍に入っているのに、本当に食欲は旺盛で食べ物に関する記述が思いの外多い。また文学賞の選考にも忙しく若い作家からはかなりビビられているみたい。東日本大震災にも触れられています。テレビ出演(ビバップハイヒール!)も定期的にしておられます。確かにこの番組は面白く私も何回かは見てました。創作のメモらしいものやアイデアなども書き留めてあり「聖痕」や「繁栄の昭和」の話もあり未だに現役というのは素晴らしいと思いました。
2016/08/29
若黎
再読。初読は読んだことすら忘れていたが、再読で面白かった、と思えた。筒井さんの作品は多岐川さんの七瀬をみたことがきっかけで七瀬シリーズを読んだことがきっかけだった。この本は、日常を端的に書いてるのに、面白いんだなぁ。
2023/04/01
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