北天の馬たち (角川文庫)
北天の馬たち (角川文庫) / 感想・レビュー
あも
横浜は馬車道で母と喫茶店を営む青年・毅志。店の2階を間借りして探偵事務所を始めた皆藤と山南に憧れ、仕事を手伝うようになるが、暴行犯への復讐、男女のマッチングと不可解な仕事が続く。憧れる男達に近付く為真相を調べ始めるが…貫井さんはどんなに分厚くても読ませるリーダビリティの高さが魅力の作家だと思っているが、どうも淡々としていて心を掴むとっかかりがないというか、お得意の人物描写も抑えめで塩分控えめな感じ。イイ話なんだけど、毒がなく気分が乗らないまま終わってしまい残念。貫井さんに健康志向は求めてないということで。
2017/06/09
となりのトウシロウ
久しぶりの貫井徳郎。引き込まれてあっと言う間に読了。喫茶店の2Fに探偵事務所を構えた皆藤と山南。二人に興味をもった喫茶店の毅志が彼らの仕事を手伝う。ただこれが普通の探偵の仕事と少し違うことに違和感を持つ毅志が周辺を探り出しついに真相にたどり着くというストーリー。毅志が謎を解くところまでは非常に面白くテンポよく読み進むが、ラストにかけて残念な気持ちになる。ここまで盛り上げて、えっこれ・・・?練られた構成で面白かっただけに少しがっかり。う〜ん・・・
2021/11/23
ワレモコウ
馬車道の喫茶店の2階で探偵事務所を始めた皆藤と山南。2人の仕事を手伝うことになり、やがて強い憧れを持つようになった喫茶店マスターの毅志の、成長物語とも言える作品。2人の仕事が、探偵の仕事とは違う気がした毅志。突然と失踪してしまった2人を探しながら、謎を解いていく。色々なジャンルを書き分ける貫井さんだけど、この作品は、あまり好みではなかった。「感動と衝撃のサスペンスミステリ」と謳っているけど、それにはだいぶ物足りない感じ。
2022/12/07
NADIA
横浜 馬車道にあるコーヒーが滅法美味い喫茶店ペガサス。店の2Fには探偵事務所がある。馬車道の探偵事務所というと、私は〇田〇司のキテレツな超名探偵が真っ先に頭に浮かぶが(^^;、今回の探偵はとても人好きのする感じのいい2人のナイスガイで、語り手である1Fの喫茶店マスター(母親が店主)は2人に憧れるあまり助手を願い出て手伝わせてもらっているほど。ストーリーは先を急がせられる面白さだが、結末は・・・イマイチかな(^^; うーん、ミステリアスな探偵たちの正体はあまり分からない。タイトルは喫茶店の店名絡みか。
2017/08/23
JILLmama
喫茶店を営む毅志と探偵事務所を始めた皆藤と山南。毅志は、探偵をする2人に憧れて手伝い始める。2人の訳あり感は最初から感じていたけど、そんな過去があったんて。盛り上がりに欠ける単調さはありますが、男同士の友情が書かれていてミステリだけど、心温まる作品でした。
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