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Dの殺人事件、まことに恐ろしきは

Dの殺人事件、まことに恐ろしきは

Dの殺人事件、まことに恐ろしきは

作家
歌野晶午
出版社
KADOKAWA
発売日
2016-11-02
ISBN
9784041046296
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Dの殺人事件、まことに恐ろしきは / 感想・レビュー

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サム・ミイラ

乱歩の作品にインスパイアされた物語と言えばよいのか。江戸川乱歩の傑作が時を超えて蘇った、とは言い難い。何のためこういうものを書いたのか悩みながら読んだがまあ難しい事は言わず洒落で楽しめばよいのだと自分で結論づけた。これぞオマージュ。そう思えば面白い。各短編の出来も様々でほぼ結末は読めるが最終話の決着のつけ方には驚いた。ある意味ミステリの常識を覆すやり方。そして白眉は「陰獣幻戯」全てが素晴らしくこの作者らしい面目躍如の一編。思わず頁を遡る感覚を味わってほしい。レトロとスマホが混在する実に不思議な作品である。

2017/04/08

nobby

面白い!乱歩作品7編を超現代化アレンジ。そこに描かれるのはVR・スマホ・SNS・認知症・AKBなど最新テクノロジーや時事を絡めた事柄。それでいて耽美で妖艶な雰囲気を保ちながら、原作と重なるネタや展開に思わずニンマリ。そして各話ともラストのゾクっとブラックなオチがたまらない。どれもよいが、最も深く感じたのは、なるほど“D坂”でなくて「Dの殺人事件、ー」明智初登場な原作にふさわしい読み心地。「人でなしの恋からー」は後半で「二銭銅貨」を思わせる暗号解読に心踊らされ大満足♪

2017/04/08

🐾Yoko Omoto🐾

絶品!乱歩作品の中の犯罪が、現代の世で行われると…という試みの短編集。元ネタを存分に生かしながら、歌野氏らしい皮肉な落ちと、本家にツイストを効かせた着地点が光る秀作群だ。スマホ、SNSの多様化、課金アプリ、アイドルの握手会、AIやVR・ARの進化、3Dホロ、HMDなど、現代のハイテク技術や世相が小気味良く作品に融合し、全体的に非常に洒脱な印象を醸し出している。ベストを決めかねるほど全編良く練られており、是非とも本家との読み比べを推奨したい出来栄えだ。人でなしから二銭銅貨への流れで締めるラストが洒落ている。

2016/12/24

勇波

乱歩の未読作品もあったものの関係無く楽しめました。舞台はもちろんネットが蔓延する平成の世の中ですが、文体やセリフ回しから乱歩の非日常の世界が滲み出してくるような感じです。歌野氏の短編集『ハッピーエンドにさよならを』もかなり高品質でしたが、こちらもかなりお勧めです★

2016/11/23

紅はこべ

本来なら元ネタの乱歩作品と読み比べすべきなんだけど、面倒なのでしなかった。怠け者です。Dがデジタルを意味するのを後半まで気づかなかった私は読解力がない。「赤い部屋」だけは違うけど。歌野さんはエロのセンスが乱歩と合うらしい。

2019/01/28

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