KADOKAWA Group

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ライオン・ブルー

ライオン・ブルー

ライオン・ブルー

作家
呉勝浩
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-04-27
ISBN
9784041047743
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ライオン・ブルー / 感想・レビュー

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W-G

まずまず楽しく読めたが、色々と微妙な気持ちになる事が多かった。まず主人公やその周辺人物に覚悟が足りない。心の底ではなんだかんだ結構いい事してるつもりになって自分を許しているような温さが染み出してきていて、そこら辺はしらける。あと設定的に仕方ないが、地主ややくざの吹けば飛ぶような小物感。井の中の蛙すぎて話にのめり込めない。ここはもうちょっと黒い人物に描きこんで欲しかったところ。兄との確執が解けるあたりは一見いいシーン風なのに、主人公の心情の掘り下げがなさ過ぎて「コイツ理解してんのか?」となってしまう。

2017/06/20

ヴェネツィア

語り手は警官だが、警察小説からははるかに遠い。ジャンル分けをするならば、ハードボイルドということになるだろうか。あるいは、長原の失踪の真因を突きとめてゆくミステリーでもある。ただし、そうだとすれば、1章から3章までの耀司の語りは、作家による故意のミスリードということになり、4章のあざやかな事件の解明もいささか霞んでしまう。物語は徹頭徹尾、獅子追町という閉塞した環境の中で展開し、強烈な地縁社会が全ての背景にある。その中にあって自身の地歩を固めていこうとする晃光大吾のニヒルな存在はなかなかに魅力的である。

2023/12/23

🐾Yoko Omoto🐾

謎の失踪を遂げた同期の行方とその理由を知るため、故郷の町交番に異動を願い出た耀司。赴任後間もなく謎の火災事件に続き、同期と共に行方知れずだった拳銃で殺人事件が起こる。小さな田舎町で幅を利かせるヤクザと、持ちつ持たれつの関係を築く警察官。誰それに逆らってこの町ではやっていけないなどという狭小な世界の中での暗黙のルール・保身・小競り合い・隠蔽などゲンナリする要素が多々。失踪絡みの真相は意外性もあり良かったが、理解不能な男どもの野心には「これでいいのか警察官よ」という違和感だけが強く残った。田舎は恐ろしい。

2017/06/26

Satomi

制服警官をライオンブルーと呼ぶらしい。生まれ故郷は過疎化が進む田舎町。故郷の交番に異動した主人公が失踪した同期の長原を行方を探す…。これが厄介なのだ…。田舎町ならではのしがらみ、縄張り意識。ヤクザさながらの利権争いに癒着。うんざりする。挫折寸前。警察ものにはイケメンか、熱い男がひとりやふたりいるものだが、クズ揃い。反則スレスレの結末にぐったり。

2017/06/22

おくちゃん🍎柳緑花紅

ライオンブルーって青い制服を着た警察官の事なんですね。山奥の交番(生まれ故郷である田舎町)に異動した澤登耀司。その耀司の同期長原が姿を消した。事件に巻き込まれた?それとも自らの意思?長原の失踪の真相を探っていく。先輩警官の晃光、何だか怪しいと思っていたのだが。。。閉塞された環境とドロドロの人間関係。地縁社会の雁字搦め。耀司の栄光と挫折謝る母兄の蔑む目ベットに横たわる父、燃える毛利の家金居の死体。何があった?何が起きた?後半は晃光の印象はガラリと変わる。後味は悪いスッキリもしない。でも呉作品又読みます

2024/01/26

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