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砂に泳ぐ彼女 (角川文庫)

砂に泳ぐ彼女 (角川文庫)

砂に泳ぐ彼女 (角川文庫)

作家
飛鳥井千砂
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-06-17
ISBN
9784041049563
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砂に泳ぐ彼女 (角川文庫) / 感想・レビュー

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佐島楓

傷ついて、もがいて、苦しんで、今の自分がいる。強くなったね、と言われるのも過去があるから。今を生きる女性の心理が、とてもよくわかる作品だった。

2017/06/29

えりこんぐ

地方で平凡なOLをしていた紗耶加。25歳で仕事を辞めて上京し、フォトグラファーとしての道を進む35歳までのストーリー。飛鳥井さん好きだなぁ。淡々として読みやすい中に、時々ピリッと来る毒素、みたいな。優しくしてくれた人、きっかけをくれた人、傷つけられた人、傷つけてしまった人。たくさんの出会いで強くなって行く紗耶加を応援したくなる。飛鳥井さんコンプリートしてしまったので、もっとたくさん出して下さい(´ω`)【読み放題使ってみた②】

2020/09/17

優希

面白かったです。地方から上京してきた紗耶加の成長物語と言えますね。派遣社員ながらも新たな場で新たなことを始める充実感が伝わってきました。仕事と恋愛の中で揺れながら、運命とも言える道を歩んでいく紗耶加の凛とした姿には憧れを抱かずにはいられません。

2021/03/26

エドワード

今回も若者の孤独と夢と希望を鋭く描く飛鳥井千砂さん。人に気を使ってばかりの携帯ショップの店員だった紗耶加が、幸福な出会いを重ねて、写真家として成長していく。その通奏低音は非正規労働者があふれるこの国の姿、「窓口で触れ合う人間は、その商品を提供している企業の正規雇用でない人間ばかりだ。」圧倒的なリアリズムを背景に描かれる、すがすがしい物語の半分以上は、懸命に生きるが故に、人を傷つけ、傷つけられる葛藤の日々だ。脇役も本当にいそうな人々ばかりで実に上手い。写真って誰にでも撮れるけれど、個性が際立つ不思議な芸術。

2017/06/25

レモン

やはり飛鳥井さん、深い。周囲に気を遣い、自分を犠牲にして生きてきた紗耶加が、上京をきっかけに少しずつ強くなっていく物語。「あなたはいいわね、弱くて」というセリフだけ見ると、紗耶加を生意気と感じる人もいるかもしれない。この言葉を言うのに彼女もかなりの勇気を要したことと、圭介に傷つけられたことを鑑みても決して言い過ぎとは思えない。自分には辛い生い立ちがあるからって、それを盾にすべてを委ね、甘えまくっていいわけじゃない。煩わしいからと逃げてしまわず、人と向き合うこと、人との関わりの大切さを実感させてくれた。

2022/04/29

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