ダークタワー IV‐1/2 鍵穴を吹き抜ける風 (角川文庫)
ダークタワー IV‐1/2 鍵穴を吹き抜ける風 (角川文庫) / 感想・レビュー
Tetchy
本書はローランドが昔の任務について語られるが、さらにその回想譚の中でも若きローランドによって『鍵穴を吹き抜ける風』という昔話が繰り広げられるのだ。つまり本書は物語が三重になった入れ子構造なのだ。このシリーズには『指輪物語』の影響が以前も見られたが、本書ではそれに加え『ナルニア国物語』の世界観をも感じられた。さて本書はシリーズ完結の8年後、即ち『11/22/63』の翌年に書かれているのに注目したい。同書執筆中に得たインスピレーションが本書の中にどう関わっているのか、それはまたその時に確認することにしよう。
2023/10/23
Small World
キングの大作ダークタワーシリーズの最新刊を読了です。物語の時系列としては、中間期になるので、時系列順で読むこともできたのですが、刊行順に読むことにしたのが、私にとっては正解でした。物語中に語られるおとぎ話『鍵穴を吹き抜ける風』が長いけど面白かったし、母親に関するくだりは優しさにあふれていて、ちょっと泣けてしまいました。これでシリーズは完読ですが、あとひとつ短編があるようなので、ローランドに会いたくなった時に読もうと思います。
2018/06/06
ぐうぐう
第4巻『魔導師と水晶球』と第5巻『カーラの狼』との間を埋めるエピソード『鍵穴を吹き抜ける風』。本編完結後に刊行された本作だが、外伝やスピンオフではない。れっきとした本編としてのエピソードだ。言わば、4.5巻である。隙間を埋めると書いたが、4巻と5巻を単に繋ぐブリッジ的な内容とは違い、主人公・ローランドの重要な過去が語られ、と同時に未来への姿勢が示される、まさに芯を喰らう話なのだ。(つづく)
2021/07/16
つきかげ🌙
キングのライフワークダークタワーの外伝。本編完結から8年後に書かれたので、いまいち知名度がありませんが面白かったです。 本編の途中で主人公ローランドの昔の話がでてき、さらにその中でおとぎ話が語られるというメタフィクションという形で話が進みます。
2020/02/03
ぎん
シリーズ最新作だけど、エピソード的には4と5の間なのでこんな表記に。 途中の挿話が長すぎて元の話を忘れちゃうよ。面白くはあったけど、ダークタワーシリーズを読むに当たって、読まなくても問題ない。蛇足というと言い過ぎかもしれないが、シリーズファンに向けたサービスと捉えるといいかも。
2017/06/26
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