バック・ステージ
バック・ステージ / 感想・レビュー
しんたろー
芹沢央さん2冊目。パワハラ上司をギャフンと言わそうと、先輩OL・康子と新人・松尾が悪行の証拠を探す『序幕』&『終幕』に挟まれる形でリンクしてゆく4つの話……各々が巧みに練られた簡潔な話で、胸がキュンとする話あり、ハラハラするサスペンス調ありで、変化に富んでいる。そこには、親子の情愛、ピュアな恋愛、芝居への情熱など、心地好い情感が描かれていて素直に共感できる。展開も台詞もスピーディーで、267ページの中に芦沢さんの才能が凝縮された「エンタメの見本」と言える作品だと思う。康子&松尾シリーズを創って欲しい!
2017/10/10
Yunemo
読後感、何だかほんわりとしたまま。というより、表題「バック・ステージ」の意味を舞台部門にだけ感じたままに。ここまで想定して一つ一つの物語を記したのかな。序幕と終幕の書下ろしで辻褄合わせ?なんてことを一人想いで。著者の別な意味でのこの感覚もいいなぁー。落ち着いて、安心してそして滑らかな感覚のままで最後まで。変に片意地張らずに、深読みしなくとも、伝わる感じが単純なまま響いてきてます。役者の在り方、上司の在り方、全く違ってるのに、バックステージという語感で妙な納得感。最後にカーテン・コールで現実に引き戻されて。
2017/12/10
ウッディ
アイドルと人気女優のダブル主演、ベテラン女優と実力派俳優が脇を固め、原作は人気ファンタジー作家、脚本・演出は役者であれば誰もが出たがる嶋田。そんな人気の舞台の周辺で繰り広げられる人間模様。関係なさそうな話が少しづつ繋がってくる。パワハラ上司のラストはスッキリしたけど、少し展開が強引なのは、芝居の世界観を意識しているのか?ちょっと違和感ありでした。特に「始まるまで、あと五分」はキュンとする話だけど、伊藤さんの人違いは、強引すぎるような‥。誰もが、何者かを演じないといけない時がある、そんな物語でした。
2018/03/01
ナイスネイチャ
図書館本。連作短編集でしたが、プロローグとエピローグを書籍化するために書いて無理やり連作にした感。ただ短編1つ1つはものすごく面白い。いやミスってほどではないですが、味は出てました。
2018/01/05
takaC
慌ただしかったよ。第一章から第四章は無くても問題ないような気もする。(笑)
2018/02/01
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