KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

日本の新宗教 (角川選書 591)

日本の新宗教 (角川選書 591)

日本の新宗教 (角川選書 591)

作家
島田裕巳
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-09-22
ISBN
9784041052525
amazonで購入する Kindle版を購入する

日本の新宗教 (角川選書 591) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

アマニョッキ

普段あまり新書・選書というものを読まないので、まず作者の知識の深さと広さに驚く。「鰯の頭も信心から」と言う通り、天照大神からタマちゃんまで日本の信仰対象の幅広いことよ。様々な宗教の開祖に女性が多いことも興味深く、それが日本の女性の地位向上にも少なからず影響している気がする。高橋和巳や深沢七郎の名前も出てくる天照皇大神宮教と、ライフスペースのあの事件はやはり印象的!読めてよかった。面白かったです。

2018/08/25

funuu

「戦前における天皇は神であった。その証拠は初代天皇である神武天皇が、天照大神の系譜に連なるところに求められていた。ただ、神武天皇は天照大神の血を受け継いでいるわけではない。なにしろ、天照大神がその弟とされる須佐之命と「誓約うけい」を行ったとき、神武天皇の4代前にあたる正勝吾勝勝速日天忍穂耳命マサカツアカツカチハヤヒアメノホミミカミは須佐男之命が天照大神から勾玉を受け取り、勾玉を噛み砕いて吹き出した息の霧から生まれたとされているからである。」国家神道体制も明治維新伊藤博文のデザインの新宗教と言うのが眼か鱗。

2018/02/11

月をみるもの

「邪宗門」をよんで大本に興味を持ち、奈良を訪れた時には天理教が地元に持つ影響力の大きさに驚いた。そして、この本を通じて、PL 教団がかつては国から厳しく弾圧された「ひとのみち」教団であり、創価学会がどうやって今の規模に成長してきたのかを知る。統一教会にせよ日本会議にせよ、自分たちの信仰を政治を通じて広め、その影響力を拡大しようとしている以上、もはや座視してるわけにはいかない。

2022/10/28

田中峰和

憑依現象で信者を集めた新宗教は幕末から明治に多い。神を降ろすところから神道系の宗教に含まれる金光教、天理教などが代表である。戦前の最盛期には456万人の信者数を誇る大宗教だった天理教だが、2度の大弾圧を受けた大本も忘れてはならない。天皇家を崇める国家神道とは、相寄れないこれらの新宗教に対し、天皇崇拝を理論化した田中智学の日蓮主義「国柱会」があった。もう一人の日蓮主義者本多日生の影響を受けた江川桜堂の「死なう団」は、日蓮会殉教衆青年党として戦前の右傾化に一役買った。神道系より日蓮系の方が戦争に寄与したのだ。

2017/12/29

アイロニカ

四大宗教については知っていても、日常の中で不意に遭遇して戸惑うのは新宗教と呼ばれる一群なのではなかろうか。自分の過去を思い返してみても、小学生時代にオウム真理教が世間を脅かし、中高生時代には創価学会の勧誘について知った。学生から社会人の時期においては天理教や共産党が企業に関わってくる状況を知り、現在は日本会議や幸福の科学などの影響力について関心を抱いている。勧誘活動やオカルトに騙されたくないだけなら『完全教祖マニュアル』を読んでおけば良い。神憑りや超能力ブームなどの宗教勃興の歴史的背景を知れたのが収穫か。

2019/06/16

感想・レビューをもっと見る