失われた地図
失われた地図 / 感想・レビュー
starbro
恩田陸は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。今朝、地下鉄の中で本書を読んでいると、目の前に座っていた賢そうな男子中学生が「蜜蜂と遠雷」を読んでいました。応援したくなるような微笑ましい光景でした。本書ですが「蜜蜂と遠雷」とは、かなり趣の異なる幻想連作短編集でした。旧日本軍の亡霊(グンカ;軍靴?or軍歌)が跋扈する物語、個人的には嫌いではないですが、一般受けはしないような気がします。恩田陸は右翼なのかなぁ?本書の感想登録で記念の1,000件達成です。
2017/03/06
ナイスネイチャ
図書館本。「蜜蜂と遠雷」とは全然違う雰囲気。旧軍部に現れるゲンカという怨念を閉じ込めようとする男女。何だか不思議な世界観で終始読了。
2017/04/01
だんじろー
「蜜蜂と遠雷」で煮詰まってる合間に、思いっきり息抜きで書かれたようなノリの痛快ファンタジー。難しいことは一切考えずに、がしがし読むのに向いてますね。
2017/05/14
星落秋風五丈原
えーなんとも気になる所で終わってしまったではないですか。これで終わり?装丁凝ってますね。波動砲が出て来るあたりが時代を感じさせますなぁ。
2017/03/13
風眠
これは反戦小説だと思う。恩田流「一切説明の無いSF設定」ではあるが、時代の移ろいとともに、戦争を体験した人が減り、かつて戦場となった土地も様変わりし、今ある平和が当たり前で、戦争という言葉は分かっていても、その哀しみや恐ろしさ、愚かしさを実感できていない私たちへの警鐘。ラスト、少年が「グンカ」と両親に向かって神のような満面の笑みを浮かべる。ここで物語は終わっている。これは、あえて書かずに終わらせた作家の意図なのではないかと思う。この国の未来は、私たちの自覚と責任にかかっていますよ、と突き付けられたような。
2017/09/08
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