怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック
怖い絵のひみつ。 「怖い絵」スペシャルブック / 感想・レビュー
ハイランド
2年前の「怖い絵」展。凄い混みようだったが行ってよかった。書籍「怖い絵」で知った絵が目の前にあるという感動。最後の部屋で「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を目にした時の衝撃。改めて本書で復習してみると、細部は大体忘れているところが多く、記憶力の減退にまた衝撃。名画をより深く楽しむためには、描かれた背景にも興味を持つべきであるという、ある意味当たり前のことを主張された中野氏。おかげで絵画鑑賞の楽しみが増えました。それにしても最近の美術ブームはすさまじく、美術展を見るのに長蛇の列に耐えねばならないのはつらい。
2019/11/10
かりさ
幾月日を重ねて時代と背景を塗り込み、作者の想いをそっとその絵に仕舞う…時代を経て現代の私たちが当時の絵画に何を得て知るかはなかなか難解で困難なことではありますが、こうして分かりやすく解説書として触れられることはさらに絵画への興味と知識への深い欲が生まれるきっかけになりますね。特に胸を打つのは表紙にもなっている「レディ・ジェーン・グレイの処刑」。今まさに処刑されようとしている血なまぐささの中にジェーン・グレイの絶望の中にも凛とした美しさが際立っており、心揺さぶられます。他「飽食のセイレーン」にも惹かれます。
2017/09/26
美登利
怖い絵の中野京子さん。私は多分1番初めの本は読んだことあると思うのだけど未登録。読メを始める前だったのかな。美術は好きな分野ですが、地方に住んでるためになかなか展覧会へ足を運べません。真に怖いのは絵だけではなくてその背景に隠された世相や作者の思いなどもあるわけですね。この本を読んで改めて観直すとより深く絵を読み解くことができるのだろうと思います。美しさばかりだけではない、恐ろしさもある世界へ。展覧会を楽しむためのガイドブック的な中野京子本は2冊めです。
2017/08/14
あっか
2017年に満を持して開催された怖い絵展のガイド本。今まで怖い絵、新怖い絵を読みましたが、それとは違いあるテーマに沿って数作品が連作のように紹介されているスタイル。わたしも、時代背景や作者の心情などバックボーンを知った上で美術作品を見た方が楽しめるタイプ。怖い絵がこれだけ盛り上がったのもそういう人が多いからなのかなあ。にしても、確かに絵を借りるために日本の「怖い」という概念を伝えるのは難しいかもしれないですね。絵の貸し出しにまつわるキュレーターとのエピソードも興味深かったです。
2018/08/15
pukupuku
今週末美術館巡りをしようと思っているので,予習してみた~今までは目の前の絵を鑑賞することに集中してたわけで,その絵の背景や物語性を考えることってあんまりなかったから,確かにすごく新しい試みだと思う。でも,カタカナの名前苦手だから読んでるそばから誰が誰だかわからなくなっちゃうし,西洋の歴史も全然わかってないし,美術館,激混みらしいし・・・そういや私,怖いの苦手・・・でも,宮部さんとの対談読むと,やっぱり行かなきゃって思っちゃう。どうか混んでいませんように!
2017/10/29
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