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ししりばの家

ししりばの家

ししりばの家

作家
澤村伊智
出版社
KADOKAWA
発売日
2017-06-29
ISBN
9784041054826
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ししりばの家 / 感想・レビュー

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風眠

守り神と呼ばれる存在は、大切に祀っている限りは、その家や土地、人を守ってくれるけれど、粗末にすると祟るものだと聞いたことがある。それは神罰と呼ばれ、霊的なものの中では最強に恐ろしいものだと。人の力を超えた何かと約束を交わすという事は、子々孫々まで大切に受け継いでいく覚悟が必要で、安易な考えで何かを祀ったり、元々あった物を勝手に動かしてはいけないと祖父はよく言っていた。子供の頃、町内の一家が最悪の事態になった事があり、大人達が「裏に龍神様があった。かなり放っておかれてたみたいだ」と話していた事を思い出した。

2017/09/13

chika

いつのまにか、澤村作品4冊目の読了。今回は、ししりば!真相は、ひねりなく割とストレート。ビギニング比嘉琴子なお話です。読後は、鳥取砂丘にドコデモドアで来ちゃった感満載です。攻めの、ぼぎわん、ずうのめ、守りの、ししりば!でしょうか?

2017/09/07

しんたろー

シリーズ第3弾も怖かった…砂が効果的に使われていて、「さあああああ」「ざざあああああ」といった擬音も嫌悪感を煽る。「目の付け所が上手いなぁ」と感心しきり。琴子の過去や覚醒の時機も知れて、ファンとして嬉しいし、人間の狂気の恐さも巧みな表現だった。しかし、浮気相手の生き霊とか、冒頭の少女が葬られた動機とか、雑に感じられる話が多いのは残念。前作までの化け物達のような悪意だけの存在でないなら、もっと切なく描く事も出来た筈なのも惜しい。それでも、細かい章立てや時系列をずらす構成の妙で楽しめたし、第4弾も期待大♪♪♪

2018/04/04

nuit@積読消化中

【日本の夏は、やっぱり怪談〈其の一・和編〉(2017年8月1日―10日)】『ぼぎわんが、来る』『ずうのめ人形』に続くシリーズ3作目。前2作に比べ派手さは劣るものの、今作にはジワジワと迫り来る怖さがあり、これぞ怪談と思える読み応えでした。今回の重要な恐怖アイテム“砂”の描き方が本当に不快で、本を読んでる時に飲んだ自分のお茶ですらジャリっとするんじゃないかと思えるほど(笑)。また、ホラーのお約束の、だから行くなって言ってるのにぃ〜にも見事にイライラさせられましたよ(苦笑)。

2017/08/06

nobby

その家は何かおかしい…その怪しく得体の知れない恐怖を、誰もの身近にありながら何か不快を想像させる砂で描く様を存分に堪能。ザザザなどの擬音を用いての不気味さの演出が絶妙。時は違いながら曰く付き屋敷に巻き込まれた男女2人の視点で交互に語られる違和感や事態が徐々に重なっていく。冒頭からの登場にニヤリな琴子の終盤での活躍はまさに“ぼぎわん”エピソード0の位置付け。タイトルからの“ししりば”の正体が気になるばかりだったが今までと比べると少し弱かったかな…それでも存在意味の逆転の発想や弱点への伏線はお見事!

2017/08/21

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