Burn.-バーン- (角川文庫)
Burn.-バーン- (角川文庫) / 感想・レビュー
りゅう☆
劇作家として成功を収め、もうすぐ父親になるレイジの20年前に蓋をした記憶が蘇る。無機質な笑顔を作っていた子役時代。ホームレスの徳さんと出会ってから白黒の世界から彩りが芽生えてきた。弁当を1人でトイレで食べるなんて切ない。それを何とも思わないレイジを変えた徳さん。ドラッグクイーンのローズとも出会い、色々な経験ができて充実してたのに…。子供になる過程と親になる過程の並行に、空白のレイジに情感が湧き起こる感じがいい。唐突な繋がりが出来過ぎとも思ったけど、レイジが過去を取り戻し、充実してる今があるならいいかなと。
2022/09/02
★グラスハート★
2.0 デビューから三作目。元天才子役の現演出家の主人公。20年前の失った記憶を思い出していく話。ホームレスの徳さんとおかまのローズにより人間らしく成長していく。 渋谷サーガ以外の物も希望。
2021/12/12
ひらちゃん
元子役で演出家のレイジ。蓋されていた過去が空いた時、彼に訪れるのは…。過去と現在を行きつ戻りつしながら、再生されていくのを見た。特殊な環境で生きる子ども時代に出会った彼ら。大切な事、生きる力を、最悪の事態の中教えてくれた場所。きっと加藤シゲアキ自身にも3部作にする程特別な場所だったろう渋谷。何時のときも、子供って前に進む力をくれるね。
2024/09/09
Junichi Yamaguchi
『魂、燃やせよ』… なんでだろ⁈ 石田衣良さんを感じてしまった。 人は、何に救われるかは分からない… 主人公の彼は、この先、救う側の人間として歩んでいけそうだ。 僕も魂を燃やさなければ。。
2017/08/31
クプクプ
ハードカバーで一度読んだが、文庫化されたので再び読んでみた。この本の中ではビルの建った未来の宮下公園が出てくるのですが、実際に渋谷が2017年に宮下公園を壊し、今は巨大なクレーンが建ち商業施設のビルを建設中です。加藤シゲアキはその開発を予言しました。それだけ渋谷に詳しいのです。主人公のレイジが子供のときの宮下公園と大人になってからの宮下公園と両方味わえて面白かったです。おかまのローズと過去を抱えたホームレスの徳さんがよかったです。個人的には今はもうない宮下公園の花壇を書いてくれたのがうれしかったです。
2018/11/07
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