オリジン 下 (角川文庫)
オリジン 下 (角川文庫) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
人の一生は短い。だから本作のテーマ『我々(人類)はどこから来たのか、どこへゆくのか』への興味は尽きない。一方宗教界、人類の起源は神の偉大なる御手によるものと時に科学的真実さえ否定してきた。未来学者カーシュはこの人類の永遠の疑問に世界を驚愕させる答を見出だした。世界に向けたプレゼンの途中、彼は殺害され答えは永遠に封印された、はずだった。見事な示唆だ!生命の誕生、人類の未来、その説得力に唸った!展開の終始に絡むAIウィンストン、その万能ぶりと結末に私達は何を感じるべきか。未来を変えるのは『今』しかない‼️🙇
2020/04/20
SJW
今回の話の展開は犯人と間違われての逃走劇と真犯人の追跡劇というより、謎解きと美術、技術、建築物、文学、歴史の蘊蓄を楽しめる構成になっている。上巻で出てきた巨大蜘蛛のオブジェ(六本木ヒルズにもある)や日本人が作った「霧の彫刻」など好奇心をそそられる。エンディングは想定もしなかった結末で、他のラングドンシリーズとは違う趣向。今回の「われわれはどこに向かうのか」への回答がとても衝撃を受けたが、近未来の生活を考えさせる技術書になっているのは興味深い。一番最後の技術解説では、現実に存在する技術とまだ実現(続く)
2019/09/29
あきぽん
人類の起源と運命については既読の「ホモデウス」と同じであり、結末もある程度予想がついていたれど、今回も教養とジェットコースターエンタメの両方を堪能しました。私の考えでは、AIは道具でしかないと思うんですが。今までの道具が身体能力を補ってきたのと同様、知的能力を補うだけです。
2019/05/24
Richard Thornburg
感想:★★★ 下巻に入り、「われわれはどこから来て、どこへ行くのか」に関して、カーシュが解き明かした人類の起源と待ち受ける未来についてのプレゼンテーションがWebを通じて配信される。 このプレゼンテーションの中身は、せっかくなので史実に照らし合わせてみたほうがより楽しめると思います。 謎解き、伏線の張り方、ラストに向けての〆方はスマートでコンパクトにまとまっていると思うのですが、事件の黒幕は「やっぱりね」的なところに落ち着いてしまうので、もうひと捻り欲しかったところですかね。
2024/06/30
のんき
カーシュの発表、プレゼンテーションは良かったです。わたしたちがどこからきて、どこに行くのかがよくわかりました。多くの世界の宗教指導者が怒るのも無理ないです。未来はちょっと怖いものでしたが、希望の持てる明るい未来でもあり、安心しました。テクノロジーはどんどん進化していきます。それを人間が間違った利用をしないことを祈るばかりです。50年後、100年後、今の子どもたちが、幸せに暮らせる未来であったらいいな
2019/07/13
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